大阪市内の聖火リレー困難 大会組織委と対応協議へ

大阪市内の聖火リレー困難 大会組織委と対応協議へ

吉村洋文知事(2021年3月31日撮影)

新型コロナウイルスの感染が急拡大し、全国で初めて「まん延防止等重点措置(まん防)」の適用が決まった大阪府の吉村洋文知事(45)は1日、14日に大阪市内で行われる東京五輪の聖火リレーについて、「不要不急の外出自粛をお願いすることになる」として「大阪市内の聖火リレーは中止すべきだ」と述べた。同日夕、府の対策本部会議後には苦渋の表情を見せ「大阪市内で聖火リレーをすることはないと思う」と断言した。

府内の聖火リレーは13日に堺市をスタート。府内各地を回り、14日には大阪市内を通ることになっている。大阪市の松井一郎市長は「全国のリレーの様子を見ると、どうしても人が集まって密がある。大変残念だが、見合わせるべきだ」と話し、見物客が密集しやすいリレーを安全に実施するのは困難と判断した。

14日夜には大阪市内で聖火到着を祝うイベント「セレブレーション」を実施予定だが、松井市長は「子どもたちにも参加してもらいたいと思い、大阪市の子どもたちを招待していたが、無観客という措置を取らざるを得ない」と無観客で実施する考えを示した。

「まん防」は府内では大阪市だけが対象に指定された。大阪市外の他の自治体に関しては吉村知事は「大阪市外においては感染対策を実施し、聖火リレーを実施する調整に入りたい」とした。

大阪府は1日、新型コロナウイルスに新たに616人が感染したと発表した。1日の感染者数が600人を超えるのは、629人だった1月16日以来となり、3日連続で東京都の感染者数を上回った。市の意向を踏まえ、大阪府の実行委員会が大会組織委と今後の対応を協議する予定だが、吉村知事は「府の実行委員会で近く(中止を)正式決定し、(東京五輪の)大会組織委員会に伝える」とした。大会組織委員会は自治体の意向を尊重する姿勢を示しており、大阪市内の聖火リレーは中止の方向となった。【松浦隆司】

○…大阪府の吉村知事が大阪市内の聖火リレーは中止すべきだと述べたことに関し、東京五輪パラリンピック組織委員会は「本日、予定されていた大阪府内の聖火リレーに関するランナーリスト等の公表は延期いたします」と予定変更を発表した。

大阪府との協議は今日2日に行う見通し。中止の場合は到着式典会場に走者を集め、無観客で聖火皿への点火を行う等の代案を話し合う。組織委幹部は「強行しても反感を買うだけ。自治体の意向に従うことになるだろう」と語った。