ゴーン被告、資金流れた会社の支配「心当たりない」

ゴーン被告、資金流れた会社の支配「心当たりない」

報道陣の質問に日程を確認する弘中惇一郎弁護士(撮影・村上幸将)

会社法違反(特別背任)などで起訴された日産の前会長カルロス・ゴーン被告(65)の弁護団の弘中惇一郎弁護士(73)は13日、都内で取材に応じた。

その中で、ゴーン被告の4度目の逮捕、起訴の容疑となったオマーン疑惑について、UAEの会社「中東日産」からオマーンの代理店「スヘイル・バウワン・オートモービルズ」(SBA)に対し、計1500万ドル(約16億5000万円)を支出させ、うち500万ドル(約5億5000万円)を送金させたという投資会社「GFI」は、ゴーン被告が実質所有、支配しているとされているが、同被告は否定したと明らかにした。

弘中弁護士は「実質的に支配をしているという言い方をしているが、裏を返せば形の上での支配はないということ。形の上の支配は、普通は株を持っている、金を貸している、自分の配下を送り込んでいるということだと思う」と説明。その上で「実質的な支配ということが、よく分からないが、ないものはないとしか言いようがない。とにかく、心当たりがないということを(ゴーン被告も)おっしゃっている」と説明した。

GFIの設立、運営に関与したレバノンの弁護士が17年に死亡した後、引き継いだ助手が預金口座の入出金も担い、助手がゴーン被告側へ送ったメールには、弁護士が設立した別会社「フォイノス」から、キャロル夫人が代表を務める英領バージン諸島の会社「BY」に資金の一部を移すとの内容が記されているなど、GFIとゴーン被告の関係は深いとされている。

ただ、弘中弁護士は「知っている人が(関わっていて)存在自体、全く知らないということはないと思うが、支配する関係は一切ないということ」と強調した。

弘中弁護士は、日産からオマーンのSBAへの送金は、他の各国と同じような奨励金だったとした上で、その金の環流はないか? と聞かれると「もちろんです」と答えた。キャロル夫人や、息子アンソニーさんらへの金の流れについても「ないということ」と語った。

同件については、BS朝日で12日に放送された「激論! クロスファイア」の中で言及していたが、番組内では、従来の説明通り、23日に行われる初の公判前整理手続きにゴーン被告も出席する意向であることを改めて明言していた。その件についても、弘中弁護士は「その通りだ」と認めた。【村上幸将】