時刻表が初の発売中止、コロナで正確な情報提供困難

時刻表が初の発売中止、コロナで正確な情報提供困難

「時刻表」6月号が初の休刊

時刻表が初の発売中止、コロナで正確な情報提供困難

書店の店頭に並ぶ時刻表。コロナ禍で手前右の「コンパス時刻表」と横向きに挟まれた「小型全国時刻表」の発売が中止になった

緊急事態宣言は31日の宣言期限を待たずに全面解除の見通しとなったが、コロナ禍で時刻表の発売が中止になる珍事が起こった。今日25日発売予定だった「小型全国時刻表」6月号、「コンパス時刻表」6月号(ともに交通新聞社)が休刊となった。交通新聞社時刻表編集部の大滝真理さんは「新型コロナウイルスで運行状況が日々変わり、正確な情報提供が難しくなった。休刊は初めて」と話している。

コロナで都道府県をまたぐ移動の自粛が求められ、ゴールデンウイーク期間中、新幹線、在来線特急の利用が前年の5%に落ち込んだことから、JR東日本は今月12日、東北、上越、北陸、秋田、山形の各新幹線や中央線、常磐線の特急を5月28日以降、4〜5割減らすと発表していた。しかし、その後、39県で緊急事態宣言が解除され、22日に減便中止を発表した。JR東海、JR西日本も5月11日から新幹線を2〜3割減便していたが、22日、6月1日から定期ダイヤに戻すと発表している。

目まぐるしい動きに「端末用アプリ『デジタルJR時刻表』は月1回更新から週1回更新にして対応しているが、月刊の紙では掲載できない。7〜9月の夏の臨時列車を掲載する6月号は季節の切り替わりで、需要が高いが、携帯用の『小型』『コンパス』のみ発売中止にした」(大滝さん)。みどりの窓口や旅行センターに置かれてある「JR時刻表」は駅で最新の情報の確認ができることから、通常通り販売する。「小型」「コンパス」は6月19日発売の次号を6・7月合併号にする予定だ。

ネットで時刻も運賃も乗り継ぎも調べられることから、時刻表は大きく部数を減らしているが、鉄道ファンのバイブルであることは変わらず、「小型」「コンパス」とも7万部を発行している。【中嶋文明】