札幌2歳女児衰弱死、発見時の体重は10キロ満たず

2歳衰弱死 体重10キロ満たず

札幌市の池田詩梨(ことり)ちゃん(2)が暴行を受けて死亡し、母親の池田莉菜容疑者(21)と交際相手の藤原一弥容疑者(24)が傷害容疑で逮捕された事件で、詩梨ちゃんの発見時の体重が10キロを下回っていたことが7日、市関係者への取材で分かった。詩梨ちゃんは1歳半健診の段階から体格が小さく、保健センターが3カ月後の再健診を求めたが未受診のままだったことを、児童相談所も情報として得ながら生かされなかった。

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亡くなった詩梨ちゃんの衰弱の詳しい状況が明らかになってきた。発見時の体重は10キロに満たず、2歳女児の平均体重約12キロ(厚生労働省調べ)を下回った。その兆候は以前からあった。詩梨ちゃんは1歳半で受けた乳幼児健診で体格が小さいと判断され、札幌市の保健センターが池田容疑者に3カ月後の再健診を要請も再受診せず、児相もその件を把握していた。

児相は昨年9月「母親が託児所に預けて遊び歩いている」との通告を受けて家庭を訪問も、詩梨ちゃんの体に傷はなかった。池田容疑者が「家の裏に祖母がいるので預けない」と語った通り祖母が住んでいたことから、通告の事実はないと判断した。今年4月には「昼夜を問わず泣き声がする」との通告を受けたが「48時間以内に安全確認ができなかった場合、立ち入り調査」という“48時間ルール”を守っていなかった。

5月15日に道警が面会した際、詩梨ちゃんは頬に約1センチのけがを負い、片足の裏にはばんそうこうが貼られていた。ただ、池田容疑者が「(娘が)台所の台から落ちた。(足のケガは)私のヘアアイロンを踏んだから」と答えたことを受け、道警は虐待がないと判断。その報告を受けた児相の対応も、17、22日の電話連絡にとどまった。児相が詩梨ちゃんと対面したのは昨年9月の1回だけだった。

詩梨ちゃんの遺体からは、たばこの火を押しつけたとみられる丸いやけど痕があったことも分かった。道警の訪問後に激しい暴行を受けた可能性がある。

児相が緊急調査を行った結果、引きこもりや不登校など別案件で“48時間ルール”を守らなかった案件が4件もあったことも発覚。関係者は「認識と危険度判定が甘かった」と認めた。