御朱印モデル「御船印プロジェクト」東京湾からリレー 黄金アジのランチも

御朱印モデル「御船印プロジェクト」東京湾からリレー 黄金アジのランチも

東海汽船の高速ジェット船の御船印

船旅を満喫する目的で今年4月から「御船印(ごせんいん)」というひとつの航海を記念する札が発行され、その御船印を収集する目的の旅ファンが急増してきた。このほど、東京・伊豆諸島を定期船で結ぶ東海汽船と神奈川・久里浜−千葉・金谷間をつなぐ東京湾フェリーがそれぞれの船を乗り継ぐリレー形式の東京湾の船旅体験イベントを実施し、同行取材した。

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寺院巡りをする御朱印をモデルとした「御船印プロジェクト」は昨年アイデアが練られて、今年4月からスタートしたばかり。

日本旅客船協会(東京)の船旅アンバサダーで作家の小林希(のぞみ)さんが「私が離島への旅行が大好きで、もっと船旅の楽しさを多くのみなさんに知っていただきたくて発案しました」と語る。小林さんのミニトークショー付きで東京・竹芝埠頭(ふとう)→神奈川・久里浜港→千葉・金谷港を日帰り往復で巡るツアー(大人1人1万9500円)が実施され、同行してきた。

コロナ禍の6月27日、参加者は8人。東海汽船の大島への航路で久里浜港で途中下船して、東京湾フェリーにリレー。竹芝→久里浜が約1時間、久里浜→金谷は約40分なので乗船時間だけで考えれば2時間かからずに移動できてしまう。金谷では金谷の「黄金アジ」を自分でさばいてフライと刺し身にしてランチにして、南房総名物の巨大太巻きづくりの体験もツアーの中に含まれる。

参加者は「初めて高速ジェット船に乗ったけど海の上だから渋滞もなく、しかも速い。音も静かでびっくりした」「フェリーはゆったりしていて、特別サービスで船長のいる操縦室を見学できたのは感激でした」「とにかくアジ、おいしい。初めて魚をさばいたけど、意外にできた。太巻きも断面がお花になってきれい。料理に目覚めそう」と、目的の東海汽船と東京湾フェリーの御船印もゲットできて大好評だった。

船旅に力を入れる阪急旅行社では今秋、12日間かけて船会社4社を乗り継ぐ約100万円の「日本1周御船印ツアー」を企画したが、すぐに売れてしまったという。「これまで移動手段から一歩踏み出せなかった船旅が御船印で楽しんでもらえるようになればうれしいですね。船会社は日本には540社あると言われています。今後、加盟社も増えるようなので楽しみですね」と小林さんは話した。【寺沢卓】

◆御船印(ごせんいん)めぐりプロジェクト 日本旅客船や観光船の楽しみを増やそうと、全国54の船会社が連携。今年4月からスタート。各社が特色ある御船印を発行し、港や船内で販売する。マスター制度は20社巡ると「一等航海士」、40社で「船長」に認定されシリアルナンバー入り認定証がもらえる。7月初旬に船長認定者第1号が出た。特徴のある御船印では佐渡汽船(新潟県佐渡市)が地元特産のコシヒカリの稲わらをすき込んだ「こしひかり紙」を使った。伊勢湾フェリー(三重県鳥羽市)は、現地の海女が身につける星や格子状の魔よけ「ドーマン・セーマン」をデザインにした。