星出飛行士、日本人2人目の船長として五輪にエール

星出飛行士、日本人2人目の船長として五輪にエール

宇宙飛行士の星出彰彦氏(2019年8月30日撮影)

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は28日、2021年春ごろに打ち上げられる米スペースX社のクルードラゴン2号機に星出彰彦宇宙飛行士が搭乗することを発表した。

星出宇宙飛行士は国際宇宙ステーション(ISS)に長期滞在し、船長を務める予定で日本人船長は13年11月から務めた若田光一氏以来、2人目。星出船長として来年7月に開催延期された東京五輪を宇宙から応援する。

現在、星出宇宙飛行士は長期滞在ミッションへ準備、訓練を続けている。「今回、新しい技術やコンセプトで開発された民間宇宙船に搭乗できることは楽しみでもあり、同時に新しい時代の到来を肌で感じております」と話している。

宇宙飛行史に名を刻む米スペースシャトルは11年7月を最後に退役し、以後はロシアのソユーズが有人宇宙飛行船を担ってきた。米航空宇宙局(NASA)は民間企業と共同開発し、5月にスペースX社が打ち上げた2人乗りの宇宙船がISS到達し、世界初の民間商業宇宙船となった。

クルードラゴン1号機は9月にも打ち上げが予定され野口聡一宇宙飛行士らが搭乗し、ISSで長期滞在ミッションを行う。滞在期間は約6カ月間。星出宇宙飛行士の2号機とは入れ替わりとなり、日本人2人が同時滞在する可能性は低い。高校、大学とラグビーに熱中した星出船長は五輪期間中の宇宙滞在に「世界中のトップアスリートが記録や勝利へ向け、日頃の努力とチームワークを発揮する素晴らしい場。我々も宇宙で挑戦しています」と天空から地上にエールを送る。【大上悟】

◆主な民間宇宙飛行船  決済サービスベンチャーなどの創設者で世界的な実業家イーロン・マスク氏が2012年にスペースX社を設立し、有人宇宙船を開発している。同社では国際宇宙ステーション(ISS)とドッキングするクルードラゴンとは別に開発中の新型宇宙船で月周回旅行(乗客9人、約1週間)を計画しており、18年9月にファッション通販サイト「ZOZOTOWN」の創業者である実業家の前澤友作氏が搭乗者として契約したことを発表した。推定料金は1人700億円以上とされる。米ボーイング社は有人宇宙船スターライナー(7人乗り)、アマゾン創業者ジェフ・べソス氏が設立したブルー・オリジン社も商業宇宙飛行船を開発し、テスト飛行に成功している。