岸田前政調会長、代表質問後に解散と持論展開「ポスト菅」巡り動き激しく

岸田前政調会長、代表質問後に解散と持論展開「ポスト菅」巡り動き激しく

上段左から岸田文雄前政調会長、河野太郎行革相、下段左から高市早苗前総務相、野田聖子幹事長代行、石破茂元幹事長

菅義偉首相の自民党総裁選(17日告示、29日投開票)不出馬表明から一夜明けた4日、ポスト菅を巡る動きが加速している。

岸田文雄前政調会長は読売テレビの番組で、新総理は国民に向けた所信を述べた後に衆院を解散するなど、今後の政治日程へ持論を展開した。さらに、安倍晋三前首相が高市早苗前総務相を支援する意向を固めるなど、「ポスト菅」をめぐる動きが活発となってきた。

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ポスト菅を争う戦いで岸田氏がイメチェンを打ち出した。菅首相の電撃不出馬から一夜明け、テレビ番組で新総裁のあるべき姿について語った。「新しい総理が誰であっても国民に向けて所信を述べた後、野党の代表質問などをしっかりと受け、衆議院を解散するのがあるべき日程だ」と、今後の政治日程について持論を展開。コロナ対策の公約である数十兆円規模の追加経済対策の財源には国債をあて、消費増税には否定的な見解を示すなどのメッセージを発信した。

外相経験もありソフトでスマートな印象がある岸田氏だが、一方で優柔不断や発信力の弱さを指摘され、リーダーシップに欠けるとの評価がぬぐえなかった。だが、出馬会見では党役員の任期を「1期1年で連続3期まで」とする公約を掲げ、5年以上も幹事長職にある二階俊博幹事長をけん制。政策発表会見では菅首相のコロナ対策を批判するなど、変貌ぶりをアピールした。

対抗軸の動きも活発だ。この日、高市早苗前総務相は、最大派閥の細田派を中心に影響力を持つ安倍前首相から支援を受けることが明らかになり、推薦人20人の確保へ大きく前進したと言える。近く、出版される新著の中で安倍氏の経済政策を発展させた、「ニュー・アベノミクス」を提唱し、継承をアピールする。安倍氏の支持力を得て、史上初となる女性の総理総裁を目指す。

出馬の意向を固めた河野氏はファッションイベントのビデオメッセージで、若者にワクチン接種を呼びかけた。さらに、所属する麻生派議員に電話して支援要請も開始。国会内で中堅、若手議員と会い、出馬に向けた派内調整を進めた。

石破茂元幹事長には、一部の無派閥議員らが支持に回る動きがあることも分かった。野田聖子幹事長代行は20人の推薦人確保に奔走した。いずれも週明けには、出馬を巡る何らかの可否判断を示すものとみられる。乱立の可能性が出てきた総裁選レースは水面下の動きも激しさを増している。【大上悟】