岸田文雄氏は3度目の政策会見、河野太郎氏はあいさつ回り 自民党総裁選

岸田文雄氏は3度目の政策会見、河野太郎氏はあいさつ回り 自民党総裁選

岸田文雄氏(2021年9月9日撮影)

自民党総裁選(17日告示、29日投開票)に出馬表明している岸田文雄前政調会長が13日、第3弾の政策会見「外交・安全保障」を行うなど「発信量」で対抗馬をリードしている。対中国政策では新疆ウイグル自治区などでの人権侵害に対し、人権問題担当の首相補佐官の新設を提唱した。コロナ対策(2日)、経済対策(8日)と矢継ぎ早で、会見後は日本外国特派員協会でも記者会見を行った。発信力の弱さを指摘される岸田氏だが、テレビ、ネット番組などに連日出演して精力的に情報発信している。

河野太郎行革相は、この日の会見で敵基地への攻撃能力の保有について「ミサイルを撃ち落とす能力で抑止する。日米同盟の中で抑止していく」とした。岸田氏も沖縄・尖閣諸島周辺で領海侵入を繰り返す中国海警局船に対し、「海上保安庁の装備充実が必要。警察権と自衛権のはざまで抜け落ちているところがないか」などと法改正を訴えた。

両氏の路線は安倍晋三前首相を踏襲するもので、経済対策でも「アベノミクス」の発展を唱え、影響力を持つ安倍氏への配慮を伺わせた。安倍氏の支援を受けた高市早苗前総務相は経済対策を「サナエノミクス」と命名したが、河野氏は「特にネーミングをするつもりはない」とした。

河野氏は出馬を検討する石破茂元幹事長と会談し、協力要請したとみられている。菅義偉首相を支持する無派閥グループは「自主投票」を決めたが、この日の会合で一部に河野氏を支持する動きが出た。「1人でも多くの方の支援が大事。あらゆる方にお願いをしていきたい」と河野氏は派閥横断の追い風を歓迎した。

石破氏は出馬可否について「沈思黙考(ちんしもっこう)する」と四字熟語で表現し、15日に開催予定の石破派の臨時総会で最終判断する方針だ。高市氏は議員事務所を回って支持を求め、出馬に意欲を示す野田聖子幹事長代行も最終調整を行った。戦いの構図は固まりつつあるが、乱立の可能性も含めて情勢は、いまだ流動的だ。【大上悟】