ヘビメタ愛する高市早苗氏「安倍さんと近いオバサンたちで」初の女性首相へ

ヘビメタ愛する高市早苗氏「安倍さんと近いオバサンたちで」初の女性首相へ

自民党総裁選に向け、ドラムスティックを手に笑顔を見せる高市早苗前総務相(撮影・浅見桂子)

自民党総裁選(17日告示、29日投開票)に出馬表明している高市早苗前総務相(60)が15日、国会内で日刊スポーツなどスポーツ紙各紙のインタビューに応じ、パナソニック創業者の故松下幸之助氏を理想のリーダー像にあげた。「松下政経塾」で学び、政治家を志すきっかけを与えてくれた恩師。先を読む力に優れた「経営の神様」の背中を見てきた経験も生かす。第100代で女性初の首相へ、日本の未来を見据えた政策で支持を集めるつもりだ。

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高市氏は女性初の首相に向けて「小学生の女の子が『私も総理大臣になりたい』と思ってくれたらうれしい」と笑った。学生時代からオートバイに乗り、神戸大時代には軽音楽部でヘビーメタルを愛してドラムを担当する活力。いまでも行き詰まれば、議員宿舎で電子ドラムをたたき気持ちを高める。「性別は関係なく100人目の首相は諸先輩方のご苦労の上に成り立っている節目。10年、20年、50年、100年後も見据えていかないと」。自身の心をドラムで鼓舞するように語った。

「一番大きく影響を受けたのは松下幸之助さん。すごい長期的に先を見る目があった」。大学卒業後の84年に「松下政経塾」で政治を学んだ。幸之助さんが泊まるとなれば、風呂などの世話をするだけでなく、畳の茶室で布団を囲んで話を聞くこともあった。戦後の焼け野原になった日本の再建計画、戦後すぐの地方分権などの政策記録も印象深い。「24歳の時、いろいろな話を聞いて政治家になろうと思った。それまでは政治家ではなく、経営の勉強をして、国際金融とか貿易とかの仕事をしたいと思っていた。仕組みづくりに関わらなきゃと思ったきっかけでした」。

1980年代に自身を含めた同世代が米国や欧州に憧れる中、「米国ばかり見ているんじゃねえぞ、そのうちアジアが繁栄していく」の助言。東南アジアなどの勉強も重ね、大臣としても成長するアジア経済との関わりを重視した。

政治家としての“父”は今回も支援を受ける安倍晋三前首相だ。安倍、菅義偉首相と続いた自民党政権には、国民からの批判もある。小渕優子氏、橋本聖子氏ら安倍内閣で大臣を務めた女性議員らと「安倍ガールズ」と称されることは、マイナスにもなりかねない。だが、「安倍先生の勉強会にも参加していますし、政策も似ている。協力して政策を継続しようということは責められることではない」。支援の影響の是非には「ガールズは照れる。安倍ババアは変か…。安倍さんと近いオバサンたちでいいです」と、かわした。

悩みは奈良県出身による関西弁だ。「『使ったらアカン』と言われているので、緊張で言いたいことが言えないこともある。大和言葉なんですが、まったりとしていて遅い」。かつて公言していた阪神ファンであることも封印しているが、総裁選に勝利したならば「子どものころから使っている言葉で誇りだし、好きです」と、本音で語りやすい関西弁を解禁する覚悟もある。色紙には「崇高雄渾(すうこうゆうこん)」と記した。「気高く雄々しくです」。【鎌田直秀】

◆高市早苗(たかいち・さなえ)1961年(昭36)3月7日生まれ。奈良県出身。神戸大卒。松下政経塾、民放キャスターを経て93年に無所属で衆院初当選。96年に自民党入りし、沖縄北方担当相、党政調会長、総務相、衆院議院運営委員長。奈良2区、衆院当選8回(無派閥)。座右の銘は「高い志 広い眼 深い心」。目標の政治家はマーガレット・サッチャー元英国首相。