コロナ禍で在宅高齢者狙った架空料金請求詐欺が横行

コロナ禍で在宅高齢者狙った架空料金請求詐欺が横行

特殊詐欺による被害額の円グラフ

新型コロナウイルス感染拡大で、自宅滞在が中心の「新生活様式」が浸透している高齢者をターゲットにした、架空料金請求詐欺が横行していることが11日、分かった。

警察庁が発表した今年1月から8月までの特殊詐欺全体の発生件数は9034件で、前年同期比で1901件減(17・4%減)、被害額も173億8915万円で前年同期比で35・11億円減(16・8%減)となった。一方で、架空料金請求詐欺の被害額は45億6254万円と全体の26%を占め、オレオレ詐欺の被害額40億1503万円を上回って、最も多くなっている。

実在の弁護士をかたって信用させるなど手口は巧妙化している。

今月5日、新潟県佐渡市の60代男性が電話で「動画サイトの未払い料金が三十数万円ある。後で供託金は戻る」などの連絡を受け、複数回にわたって現金を振り込み、合計で約1100万円をだまし取られたと、新潟県警佐渡署が発表した。6月中旬に約33万円を振り込むと、9月中旬までに同じ男や別の会社を名乗る男から「他にも未払いがある」と言われて現金を振り込んだ。領収書に記載された弁護士に連絡すると、この弁護士の名前が無断で使用されていたことが判明、被害が発覚した。

国民生活センターにも同様の被害相談が寄せられている。ある60代男性のもとには大手通販サイトをかたり、「重要なお知らせ」として「1年前の購入代金5万円が未納。24時間以内に支払わないと告訴する」と連絡があったという。男性が支払うと、業者の弁護士をかたる人間から「他にも未払いがある。既に訴訟提起しており和解するなら30万円を払え」と言われ、男性は支払った。後日、同じ弁護士から「裁判所で和解手続き中だが、あと50万円必要」と言われて、さらに支払ってしまったという。

特殊詐欺の「代表格」とされるオレオレ詐欺と対照的に架空料金請求詐欺は増加傾向だ。国民生活センターは「まずは無視する。間違っても連絡しない。不安な時は消費者ホットライン188に聞いてほしい」と呼びかけている。【大上悟】