佐野SA労働組合が栃木県労働委員会に救済申し立て

佐野SA労働組合が栃木県労働委員会に救済申し立て

厚労省で会見を開いたケイセイ・フーズ労働組合の、左から井原永治氏、加藤正樹氏、諏訪正宏氏(11月7日撮影)

8月14日に従業員のストライキで一時、業務が停止し、9月24日の通常営業再開までストが続いた東北道・佐野サービスエリア(SA=栃木県佐野市)上り線のフードコートの問題で、売店の運営会社「ケイセイ・フーズ」の労働組合が29日、会社側が不当労働行為に当たる労働組合つぶしをしているとして、栃木県労働委員会に救済申し立てをしたことを明らかにした。救済申し立てを行ったのは前日28日。

労働組合は、文書の中で

<1>会社側が前総務部長の加藤正樹執行委員長に退職を執拗(しつよう)に強要している

<2>福田伸一社長が10人ほどの従業員の前で、加藤氏に対して「自発的に辞めてくれ」「あなたのやっていることは従業員の雇用を失わせるものだ」と周りに聞こえるような大きな声で迫ったりしている

<3>加藤氏に不当な懲戒処分の嫌疑をかけたうえ、加藤委員長へ1カ月近く自宅待機命令を続けている

<4>組合役員に対し、加藤氏が速やかに退職しないなら、損害賠償請求訴訟を提起する旨の文書を送り続けている

<5>組合事務所の使用を突然、禁止した

<6>従業員の自宅に組合を批判する文書を送っている

などと主張した。

その上で「こうした会社の言動は、労働組合法で禁じられている、労働組合員への不利益取り扱い(労働組合法第7条1号)や労働組合の支配介入(労働組合法第7条3号)の不当労働行為に当たります。そこで、昨日、栃木県労働委員会に救済申し立てをした次第です。違法な『組合つぶし』が今も続いている現状があります」と訴えている。

ケイセイ・フーズ労働組合の関係者は7日、都内の厚生労働省で会見を開き、翌8日午前7時から同8時までレストランで時限ストを行うと明らかにした。ただ時限ストは、会社側が代替要員を送る“スト破り”で対抗し、通常営業が行われたため事実上、失敗に終わっている。

佐野SAの問題は、ケイセイ・フーズの親会社に関する信用不安情報が取引先業者に露見し、商品が納入されなくなったことに端を発し、加藤氏が当時の岸敏夫社長に会社の資金繰りが厳しいことを糾弾した途端、解雇されストに発展。9月17日になって、会社側から労組に現場復帰しないかと打診があり、同24日に通常営業を再開。岸社長は退任し、後任に建設会社を営む福田紳一氏が就任した。

ただ、加藤氏によると、9月17日に会社側から届いた文書には、福田氏が新社長を引き受ける条件として、スト中にSNSで一方的にさまざまな情報を発信するなどした加藤氏の退職と記された。同31日には加藤氏が速やかに退社しない限り、3人の組合役員に、損害賠償請求訴訟を提起すると記されていた。

労働組合は、東北道を管理、運営するNEXCO(ネクスコ)東日本と子会社のネクセリア東日本に対し、ケイセイ・フーズに不当な主張を撤回するよう指導することなどを要請する申し入れ書を提出している。