中村哲医師死亡 生前語っていた「あと20年やる」

アフガニスタン東部ナンガルハル州ジャララバードで4日、医療支援、農業用水建設などの活動を続けてきた日本人医師の中村哲さん(73)が乗った車が武装勢力に襲撃され、右胸を撃たれた中村さんは搬送先の病院で死亡した。中村さんが代表を務める国際NGO団体「ペシャワール会」が4日、会見を開き、明らかにした。

中村さんと30年、活動をともにしてきた、ペシャワール会の福元満治広報担当理事は、1983年(昭58)秋から現地で活動を続けてきた中村医師が生前「あと20年やる。そのための体制を取っていく」と語っていたと明かした。中村さんは現地で医療活動のほか、農業用水の用水路の建設を行い、1万6500ヘクタールの畑をよみがえらせたという。その活動を、アフガニスタンの全土に拡大させていこうと考え、現地の人々に技術指導を行う研修所も2年前から作って指導していたという。

福元氏は「最初の時点では、私どもは右胸に銃撃を受け、ドライバーが亡くなり、中村医師は意識があったと聞いた」と振り返った。その腕「ジャララバードの病院の集中治療室(ICU)でオペをしていると聞いたが(連絡を取った関係者から)直接、中村医師と話を出来ないと聞いたので、ちょっと不安は残っていました」と語った。

中村さんを襲撃したのは誰か、まだ分かっていない。福本氏は犯人に思うことは? と聞かれると「アフガニスタンのことを考えるとありえないこと。自分で自分たちの首を絞めることになる。4〜5年の話しでなく30年以上やって来た、現地の人の信頼関係がセキュリティーだった。ただの物取りか、明確に狙ったものかは分からないが、うかがい知れない理由があったのかも知れません」と無念さをにじませた。