「大井川鐵道」蒸気機関車の動態化目指しクラウドファンディング、経費の一部1億円目標

「大井川鐵道」蒸気機関車の動態化目指しクラウドファンディング、経費の一部1億円目標

「大井川鐵道」が初のクラウドファンディングで動態化を目指すSL「C56形135号機」(同社提供)

「大井川鐵道」(本社・静岡県島田市)は20日、新たに搬入した蒸気機関車(SL)「C56形135号機」の動態化を目指す資金の一部を「クラウドファンディング」で募ると発表した。期間は9月20日から11月30日まで。3年後の2025年(令7)3月10日に創立100周年を迎える、同社のチャレンジプロジェクトでもある。

このSLは1938年に製造された。鹿児島県、島根県、宮崎県などで客車や貨車を引き、74年6月に廃車。翌75年に兵庫県滝野町(現在の加東市)で静態保存されていた。荒廃が進んでいたため、昨年になって解体案が浮上。それを報道などで聞きつけた大井川鉄道が譲渡を申し入れ、今年2月に輸送してきた。

懐かしさや旅情を誘うことから、今でもファンが多く、人気も衰えないSL。大井川鉄道では、旧国鉄での旅客運転を終えた75年12月から約7カ月後の76年7月、静岡県内の金谷〜千頭間で「かわね路号」として、日本の鉄道界で初めて、SL旅客列車の運転を復活させた。これまで6台保有し、現在は4台が運行されている。約半世紀にわたり川根地区の観光の足として活躍するとともに、古き良き時代の鉄道文化を伝えてきた。

動態化させるにあたり、経費として約3億円が必要とされる。このうち、クラウドファンディングでは1億円を目標に募る。支援金額の目標到達有無にかかわらず、動態化に向けた事業は行う。リターンとして、このSLの運転、営業開始列車への乗車の権利などがある。

同社では、「C56形135号機が、川根路を快走する姿をお見せしたい。SL列車運転を通して、昭和の鉄道文化を後世まで語り継ぐ役割を担っていきたい」としている。