次世代新幹線の試験車両「E956形」のデザイン発表に、鉄道ファンもオタク界隈も熱視線?

次世代新幹線の試験車両「E956形」のデザイン発表に、鉄道ファンもオタク界隈も熱視線?

先頭車両の形状は2種類。この10号車は滑らかな造形だが、鼻の部分が長く乗客のスペースがほとんどない

JR東日本は10月3日、次世代新幹線の試験車両として開発中のE956形(愛称ALFA[アルファ]−X)のデザインと開発状況を発表した。

新幹線の試験車両としては、上越新幹線などで活躍するE2系に影響を与えた952形・953形(1992年誕生、愛称STAR[スター]21)、東北新幹線「はやぶさ」などで使用されるE5系の原型ともいわれるE954形(2005年誕生、愛称FASTECH[ファステック]360S)に続く3代目だ。

未来を感じるメタリックボディに、JR東日本のコーポレートカラーであるグリーンの帯。先頭車の形状は2種類あり、1号車はE5系に似ている一方、10号車は鼻の部分を22mにまで伸ばしている。

この試験車両、どこがスゴイのか? 鉄道ジャーナリストの梅原 淳氏が解説する。

「ALFA−Xは、現在最高時速320キロで運転している東北・北海道新幹線を360キロにスピードアップするための課題を解決する目的で開発されました。

新技術がたくさんあるなかで一番大きなトピックは、上下動を抑えて乗り心地をよくする動揺防止制御装置でしょうか。線路のカーブで発生する左右の揺れを抑える装置はすでにありますが、360キロでの走行となると、ちょっとした線路の勾配でも上下動が発生し、乗り心地に影響しますから。

また、北海道を走る際、本州の雪とは違うパウダースノーをモーターに吹き込ませないための対策や、新潟県中越地震や東日本大震災を受けて、脱線しにくい台車も開発されました」

さらに、緊急時に使われるブレーキにも新たな技術が搭載される。

「屋根上には、空力抵抗板ユニットと呼ばれる魚のウロコのような板がたくさんあります。飛行機の着陸時に主翼で作動するスポイラーのような、空気抵抗で車両を減速させる仕組みです。また、コイルから磁力を発生させ、レールとくっつく力で車両を止めようとするリニア式減速度増加装置も採用されました」(梅原氏)

見た目だけでなく、あらゆる面で進化が見られそうだ。

ところで、この車両にまったく違う角度から熱い視線を送る人々がいる。鉄道車両を擬人化し、キャラに見立てて創作を楽しむオタク界隈(かいわい)だ。

フィギュア&鉄道好きマンガ家の松山せいじ氏が語る。

「前回のFASTECH360Sは、緊急用のブレーキが猫耳のように見えることから『ファステックたん』と呼ばれるキャラクターが誕生し、フィギュア化もされました。今の鉄道擬人化ブームのきっかけとなった車両です。

今回のALFA−Xは猫耳がなくなったのがショックですね。これを擬人化するなら、色がシルバーですし、男性的なキャラでしょうか。1号車と10号車で形状が違う点を生かして『アルファ&エックス』みたいなイケメンの双子はどうでしょう? 腐女子からも人気が出そうですよ」

各方面から注目を集めるALFA−Xは来年5月に完成予定。試験車両なので一般人は乗車できないが、そこで集めたデータを基に誕生する新世代新幹線を楽しみに待ちたい!

写真/JR東日本

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