百舌鳥・古市古墳群「世界遺産内定」の立役者(?)を直撃! 大阪・堺市役所、ハニワ課長「ゆるキャラというより『かたキャラ』です。土器ですから」

百舌鳥・古市古墳群「世界遺産内定」の立役者(?)を直撃! 大阪・堺市役所、ハニワ課長「ゆるキャラというより『かたキャラ』です。土器ですから」

「基本は直立不動で、たまに『頑張るぞ』と小さくガッツポーズすることもあります。なんとなく選挙っぽいのであんまり好きじゃないですが(笑)。顔の横に突き出ているのは耳でもツノでもなく、手です。だから手が4本」

■ブレイク前は放置されていたハニワ

日本最大の前方後円墳「仁徳(にんとく)天皇陵古墳」を含む大阪府南部の百舌鳥(もず)・古市(ふるいち)古墳群が、ユネスコの諮問機関により世界文化遺産登録の勧告を受け、事実上の"内定"をゲットした。

このニュースを報じるメディアにたびたび登場するのが、大阪・堺市役所に勤めているという「ハニワ課長」。ハニワのかぶり物......いや、顔を持つ謎の人物に緊急直撃した。

* * *

──まずは世界遺産の内定、おめでとうございます。

ハニワ 土器だけに「土器土器」しながら待ってました。

──文化庁の発表は5月14日未明。何をしていました?

ハニワ すっかり寝てました。

──寝てたんかい!

ハニワ かかってきた電話で起きて、ふとんの上で「やったー!」と跳びはねました。1600年生きてきたなかで一番うれしい瞬間でした。

──1600年?

ハニワ 長いこと土の中で眠ってましたんで。2014年頃、1600年ぶりに掘り起こされて、堺市のホームページにちょこっと出たんです。その後、1年くらいロッカーの上に放置されていたんですが、15年5月にHPを見たテレビ局から出演依頼が来て、それから古墳をPRするイベントなどへの出演依頼が舞い込むようになり、市の公認キャラクターにも抜擢(ばってき)されて。

──えーと、中に入っているのは課長さんなんですか?

ハニワ まるで私がハニワの面でもかぶっているかのような言い方ですね。この土器の頭が体にくっついたままで生きてますから。脱げないかとか、ずれないかとか、中に誰が入っているのかとか、お門違いというしかないですね。

──失礼しました。いつも古墳をPRしているんですか?

ハニワ 週に1回程度のペースで市内のイベントで古墳の話をしますし、市内のお店を回って「ポスター張らせてください」とお願いするとか、売り出し中の演歌歌手みたいなこともやってきました。昨日も音楽イベントに参加して丸1日外にいたので、こんなに日焼けしてしまって。

──元から土気色やん!

ハニワ (無視して)いつも「今日も顔色悪いなあ」とか「もうちょっとニコニコしたらどないや」とか言われます。けど、そんなんねえ、一回焼かれた土器の顔が変わったら事件ですから。

──ハニワがしゃべる時点で事件ですよ。その面白キャラはいつ決まったんですか?

ハニワ いや、キャラクターとかではなく、いち公務員として自然体でやってます。

──ゆるキャラグランプリに出れば、もっと全国的に知名度が上がったと思うんですが。

ハニワ 私は何事もきっちりしたいタイプ。つまり「ゆるい」のではなく「かたい」わけです。「ゆるキャラ」というより「かたキャラ」かなと。顔も土器ですから硬いですし。

──決めゼリフとかはないんですか?

ハニワ この風貌なんで、「開いた口がふさがらんわ」とか、「目が点になるわ」とか、「私の目が黒いうちに世界遺産登録を成し遂げましょう」とか。まあ、ずーっと黒いんですけど(自分でウケて笑う)。

──特技は?

ハニワ じっとしてることぐらいですかね、ハニワなんで。

──好きな食べ物は?

ハニワ 中が空洞なんで、何を入れてもそのまま出ます。

──しかし、世界遺産登録ともなれば部長に昇進では?

ハニワ 部長ではなく、副市長くらいいきたいなと。

──いきなり副市長!?

ハニワ よくイベントで一緒になる「もずやん」が、大阪府の副知事なんですよ。一緒にいて恐縮してしまうんで。

──では、読者に百舌鳥・古市古墳群をPRしてください。

ハニワ 古墳は若い女性にも人気で、休日にもなると「古墳女子」がたくさん来ます。彼女が欲しい方は、一生懸命勉強した上で古墳群を見に来て、古墳女子と古墳の話をすれば盛り上がるはず。いわゆる「古墳でコーフン」状態です。

──いわゆるって。初めて聞いたフレーズです。

ハニワ 「古墳結婚」するカップルが出たら、ぜひ一緒に役所に行かせていただきます。

──最後に、6月末から7月に予定されている世界遺産正式登録に向けての抱負を。

ハニワ 登録をお祝いするイベントがあれば出席させていただく予定です。もし「これをやれば登録確実」というのがあれば、バンジージャンプでもなんでもやります。

──そんなことしたら、顔が脱げちゃいませんか?

ハニワ またそれを言う。そもそもかぶってないので、脱げるわけがないんです!

取材・文/ボールルーム 撮影/塩川真悟

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