新紙幣 なぜ五千円札は女性で、二千円札は変わらなかったか

新紙幣 なぜ五千円札は女性で、二千円札は変わらなかったか

新5千円札のイメージ。(時事通信フォト)

 新元号に続いて発表され話題となった新紙幣。1.6兆円もの経済効果をもたらすといわれ、財務省が“国家機密”とする「新日本銀行券の謎」に迫る。

●五千円札はなぜ女性?

 五千円札に女性が採用されたのは2004年発行の現在のお札からだ。しかし「実はそれ以前からも女性登用の機運はあった」と語るのは大蔵省印刷局のOBで『紙幣肖像の近現代史』(吉川弘文館)の著書もある植村峻氏だ。

「1984年発行のお札から、当時の大蔵省は女性を入れようと考えていたようです。与謝野晶子や樋口一葉の名前が挙がっていましたが、与謝野さんの孫である与謝野馨さんが現役の政治家だったこと、樋口一葉は短命だったことなどがネックとなり、東京女子大学の初代学長である新渡戸稲造が採用されたようです。次のお札でやっと樋口一葉が採用された。以降、『五千円札は女性』というイメージがついたのではないでしょうか」

●なぜ二千円札は変わらなかったの?

 2000年に沖縄サミットを記念して発行された二千円札(デザインは首里城と紫式部)は今回刷新されなかった。

「すでに製造が中止されており、使用頻度も多くないということから今回の刷新は見送られました」(前出・財務省担当者)

 米軍基地政策をめぐって政府と沖縄県が対立しているから、県民感情に配慮したのでは─―というのは勘繰りすぎのようだ。

※週刊ポスト2019年4月26日号

関連記事(外部サイト)