多発するAmazon代引き詐欺 あきらめずに返品と返金手続きを

Amazonで注文していない代引き荷物が届く詐欺多発 返金手続きに1カ月かかる場合も

記事まとめ

  • Amazonから注文していない代引き荷物が届くという詐欺が多発しているという
  • ギフト設定で届け先を入力すれば、誰にでも商品を送ることができる機能がある
  • 返品や返金はできるが、現金を取り戻すためには手続きが1ヶ月はかかることが多いそう

多発するAmazon代引き詐欺 あきらめずに返品と返金手続きを

多発するAmazon代引き詐欺 あきらめずに返品と返金手続きを

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 注文していない品物が送りつけられる詐欺といえば、高級海産物を送りつける「カニカニ詐欺」が知られているが、いま広まっている「Amazonから注文していない代引き荷物が届いた」という話は品目もバラバラで、目的がはっきりしないのが特徴だ。なぜこのようなことが起きるのだろうか。SNSやネットサービスの最新事情と犯罪被害に詳しいITジャーナリストの高橋暁子さんが、Amazonで多発している代引き詐欺について解説する。

 * * *
 いつも購入しているAmazonからの荷物だと思うと、つい油断してしまう人は多い。ある主婦は、「家族の荷物と思い支払いをして受け取ってから、違うと気づいた。返金手続きが大変だった」と代引き詐欺に遭ったときのことを振り返る。数千円程度の代引きと聞くと、警戒もせずに支払ってしまうことが多いのも、詐欺に引っかかりやすい原因らしい。

 うっかり支払ってしまった人の多くは、「(注文時に)支払い方法を間違えたのかと思って」「家族が代引きにしたのかと思って」払ってしまっている。先程の主婦の例のように、同居している家族の注文だと思って気を利かせ、支払ってしまった例は少なくない。

 支払う前に気づいた人も、住所や名前は合っているので、ひょっとしたら「間違えて注文したのかも」と自分がミスをしたといったんは考えるようだ。その後、自分のAmazonアカウントから注文履歴を確認し、実際には何も注文していないことを確認してやっと詐欺の可能性に思い至るのだという。「ただし、(伝票の)電話番号はよく見たら間違っていた」という。

 多い人になると、「一週間で10件くらいの覚えがない荷物が届いている。ひたすら受取拒否をしているが、そのやりとりを重ねるだけでも消耗するし、知らない人に住所や名前を知られていると思うと精神的に疲弊する。靴の中敷き、ゴミ箱、スマートスピーカーと、きたものはバラバラ」。Twitterでも「#代引き詐欺」「#送りつけ詐欺」などのハッシュタグで検索すると、同様の被害が多数見つかる状態だ。

◆ギフト設定で誰にでも送りつけ可能に

 なぜこのようなことが起きるのか。実は、Amazonではギフト設定でお届先住所を入力すれば、誰にでも商品を送ることができる機能がある。送りつける相手のアカウントをハッキングする必要はなく、その住所や名前を入力するだけで送りつけられるので、自営業者などで住所を公開している場合は簡単に送りつけられてしまう可能性がある。その際、支払い方法を「代金引換」にして送れるところがミソだ。

 このようなものは、ネガティブ・オプション、送りつけ商法と呼ばれ、前述のカニカニ詐欺もそこに含まれる。単価が数万円になる高級魚介類の送りつけ商法は押し売りするためだが、Amazon送りつけ詐欺の場合は全体の目的がはっきりしない。購入すると与えられるポイントを得るためとか、保管料・廃棄費用をかけず業者が在庫処分をしているとか、Amazonを使った無在庫転売に利用されているとも言われているが、詳しい理由は明らかになっていない。

 代引きで払ってしまっても、返品や返金はできる。とはいえAmazonギフト券での返金ならすぐに戻るが、現金を取り戻すためには手続きが1ヶ月はかかることが多いようだ。返金手続きそのものが煩雑なため、身に覚えがない代引きだったのに、面倒でそのままにしている人も少なくない。そういった心理につけ込んで、送りつけた側は売れない物の在庫処分ができる、売れ筋ランキングを上げるなどのメリットが得られている可能性があるのだ。

◆覚えがないものは受取拒否を

 では、このようなものが届いたときはどうすればいいのだろうか。まず、自分が買っていないものはハッキリと受取拒否をして、支払わないことだ。自信がない場合は、アカウントから注文履歴を調べると確実だろう。同居の家族がいる場合は、このような詐欺が多発していることを告げ、支払いしないようにお願いしておきたい。

 うっかり支払ってしまった場合は、Amazonカスタマーサポートへすぐに連絡をとろう。Amazonアカウントにログインした状態で、「身に覚えのない請求」として電話またはチャットで問い合わせられる。ログインしていない状態でも、「ヘルプ&カスタマーサービス」カテゴリの「特定商取引法に基づく表示」ページにある「返金する」「返品・交換の手続きをする」を参照すればすすめられる。

 また、消費生活センターまたは消費者ホットラインで相談した上で、情報を提供しておくと、そのような被害が減らせる可能性がある。多発している詐欺でも、ちょっとした注意で被害にあわずにすむので、注意して利用してほしい。

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