五輪期間中のホテル料金6倍も これから賢く予約する方法

東京五輪の期間中は料金6倍のホテルも これから賢く予約する方法をアドバイス

記事まとめ

  • 東京五輪期間中は1万円のビジネスホテルが6万円以上と、6倍に跳ね上がっている情報も
  • いま焦らなくても、現在建設中の施設で今秋から来春にかけて開業するホテルは多いそう
  • 混乱に乗じた高騰料金などに注意しつつ、こまめに情報収集することが肝要だとか

五輪期間中のホテル料金6倍も これから賢く予約する方法

五輪期間中のホテル料金6倍も これから賢く予約する方法

オリンピックムードが高まる東京都内だが…(時事通信フォト)

 

 東京五輪の開幕までいよいよ1年を切り、観戦チケットの追加販売の申し込みなども行われているが、せっかく遠方から五輪観戦に来ても宿泊するホテルがないという悲劇は十分に考えられる。早くも東京都内の主要ホテルは五輪期間中の予約が押さえられ、料金が異常に高騰しているとの情報も出ている。では、これからホテル予約をするにはどうしたらいいのか。ホテル評論家の瀧澤信秋氏がアドバイスする。

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 東京五輪の大会組織委員会が大量に会期中のホテルを仮押さえしていた問題が、テレビをはじめ多くのメディアで報じられたことは記憶に新しい。じつは、五輪会期中にホテル予約ができないという問題は、このような東京での報道よりも早い時期に関西で話題になっていた。

 筆者のところにも在京キー局より、いち早く関西ローカル局からの取材オファーが相次いだ。五輪ホテル不足問題が、開催地である東京よりも関西で早く話題になったのは遠隔地だけに理解できるが、当初から取材を進めていく中で組織的な事前確保の実態が明らかになった。大企業や団体といった“大口顧客”である。

 ちなみに大会組織委員会の仮押さえ規模は、国際オリンピック委員会、競技団体等の関係者向けに、東京ベイゾーン・ヘリテッジゾーンを中心に約4万6000室。オリンピック招致では客室数保証も開催地の条件とされるため、客室の確保は最優先事項なのだろう。

 しかし、このような状況では、一般の人たちが観戦チケットを購入できたとしてもホテル予約が一層困難になることは目に見えている。とはいえ代金は支払い済み。「チケット販売時にホテル予約が困難になる可能性を知らせてくれれば購入しなかったのに……」という声もあがっている。確かにそういった注意喚起は必要だったかもしれない。

 仮押さえされているホテルは、追って手放される可能性もあるというが、その時期など明確ではない。いずれにせよ、会場周辺の高級ホテル・ビジネスホテルの競争率は相当高く、料金の高騰が予測されている。現に予約可能なホテルでは大幅な上昇が確認されており、通常1万円程度のビジネスホテルが6万円以上と6倍に跳ね上がっているという情報もある。

 背に腹は代えられないという方もいるだろう。ただしキャンセル可否等の条件にも注意が必要だ。時期尚早に高騰するケースでは“キャンセル不可(キャンセル料100%)”という条件もみられる。その後に代替手段が見つかっても縛りが出来てしまうのだ。

 いま焦って大きな負担を負わなくても、現在建設中の施設で今秋から来春にかけて開業するホテルは大変多く、営業中のホテルでまだ予約を開始していない施設も相当ある。実際に筆者が確認したホテルでも、“五輪予約にはまだ間に合う”という回答は複数あった。

 また、予約可能な候補施設は東京都内限定でなくてもいいだろう。多摩地区などの“郊外”や千葉や埼玉といった“隣接県”でも、すでに予約を開始しているホテルはある。都心から郊外への鉄道は速達性が高く、30分もあれば隣接県へ移動できる。

 かえって都心にあるホテルは、ターミナルでの乗り換えや徒歩などを経ると、ホテルまで平気で30分以上はかかってしまうケースもあるだろう。郊外、特に再開発エリアであれば駅直結でホテルが建設されることが多く、新しく質の高い施設も多い。実施的な所要時間を検討してみるのも一考だろう。実際、そうしたエリアのホテルへ電話で確認してみると予約は可能との回答がいくつも確認できた。

 ただし、移動手段が鉄道一択ということは競技開始時刻や終了時刻などを考慮する必要がある。新幹線利用で高崎や宇都宮、小田原といった1時間エリアも宿泊地候補として一部メディアで紹介されていたが、そうしたエリアは疑問だ。競技観戦時間という点でいえば、始発に乗車しても東京駅着が7時半近く、戻る最終も早発だからだ。

 早朝から夜遅くまで頻発する通勤電車と比較すると運行本数も極めて限定的(現ダイヤ参照)。事故などの非常時に取り得る複数ルート選択という点でもリスクが高く、現段階で選択しうるリザーブ手段としては現実的ではないといえる。そもそも小田原などはホテル客室供給数が少ない。

 どうしても都心の宿泊施設の予約を済ませたいということであれば、カプセルホテルやホステル(ゲストハウス)といった簡易宿所、クオリティ民泊といった選択肢もあるだろう。ただし、まだ1年後の五輪期間の予約受付を開始していない施設もある。また、プライバシー性など一般のホテルと比較して条件の異なる業態なので、許容できるかの検討も必要だ。

 また、都心での好立地施設も多いレジャーホテル(ラブホテル)は、ビジネスプランや女子会など一般ユースを取り込む施設が増えている。一般の宿泊予約サイトに掲載される施設もあるがごく一部。ゆえに未知数の宿泊施設のカテゴリーといえる。五輪ホテル不足問題を契機に予約できるようにしたいという施設も出てきている。

 レジャーホテルは軒数としてもボリューム感があるので今後の情報提供などに注目だ。ただし、基本的に客室スペースの提供に特化した業態ゆえ、窓の採光がないなど特有の閉塞感がある施設も多く検討の際には留意したい。

 五輪ホテル不足問題がクローズアップされたこともあり、今後は好立地など良い条件のホテル競争率、宿泊料金がますます高騰すると予測される。ただし、これから供給される施設や予約をスタートするホテルも相当数あるので、混乱に乗じた高騰料金などに注意しつつ、こまめに情報収集することは肝要だろう。

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