台風で高潮・洪水 東京消防庁は「水防非常配備態勢」で対応

台風で高潮・洪水 東京消防庁は「水防非常配備態勢」で対応

消防職員は水害に備える(写真は平成27年9月関東・東北豪雨の際。時事通信フォト)

 明日10月12日にも東日本を直撃するとみられる「台風19号」。警戒を強めている気象庁は、9日に続き11日朝にも記者会見を開き、記録的な大災害になる可能性を指摘した。

 会見では「狩野川台風に匹敵する大雨となるおそれもある」と、歴史に残る大災害を引き合いに、警鐘を鳴らした。

 狩野川台風といえば、1958年(昭和33年)に南関東を襲い、伊豆半島の狩野川の氾濫などによって死者・行方不明者1200人以上を出した台風災害。当時は伊豆半島のほか、東京でも大規模な浸水が発生。

 当時の浸水は、いわゆる海抜ゼロメートル地帯である東京・江東区や墨田区だけではなく、世田谷区など山の手地区にも被害が広がったことが特徴的だった。原因は記録的な豪雨だったが、今回はそれに匹敵する雨量が予測されている。

 気象庁は「非常に発達した雨雲がかかるため、広い範囲で記録的な大雨となる見込み。大雨特別警報を発表する可能性がある」と警戒を呼びかけている。

 水害の際にまず駆け付けてくれるのは管区の消防職員だが、台風にはどのような体制を準備しているのか。

 1万8000人の消防職員を抱える東京消防庁では、台風などの水害に対しては「水防非常配備態勢」とう非常シフトが敷かれ、人員増強が行われることになっている。今回の台風19号に対してもすでに発令に向けて準備されているという。

 東京消防庁企画調整部広報課の担当者が語る。

「台風19号により出動が多くなると見込まれますので、発令があり次第、非常配備態勢を敷きます。『水防第1非常配備態勢』から『水防第4非常配備態勢』までがあり、配備される職員が増えることになっています」

 東京消防庁の資料を見ると、発令基準と配備人員は以下の通りだ。

●水防第1非常配備体制
「台風の進路が東日本に予想される場合又は東京地方に高潮注意報が発表された場合において、被害の発生が予想され、又は発生したとき」などで、「当番の職員」らが配備される。

●水防第2非常配備体制
「台風が関東地方に接近すると予想される場合又は高潮警報若しくは暴風警報が発表された場合において、相当の被害の発生が予想され、又は発生したとき」などで、「当番の職員と非番職員の3分の1と所要の消防団員」が配備される。

●水防第3非常配備体制
「台風が東京地方に接近した場合又は高潮警報若しくは暴風警報が発表された場合において、大規模な被害の発生が予想され、又は発生したとき」などで、「当番の職員と非番職員の半分と所要の消防団員」が配備される。

●水防第4非常配備体制
「東京消防庁管下全域に大雨特別警報又は暴風特別警報が発表されたとき」で、「全職員と全消防団員」が配備される。

 9月、千葉に大きな被害をもたらした台風15号の際には、東京でも「第3非常配備態勢」が発令されていたという。東京消防庁によると、現在のところ配備体制はまだ決定しないというが、台風が接近してくれば必然的に“警戒レベル”は上がることになり、速やかに消防職員が配備される。

 ちなみに台風で大荒れの中で急病になったら救急車を呼んでいいかどうか悩むかもしれないが、「迷った場合には#7119(救急相談センター)におかけください。ただし、命の危険が差し迫っている場合は迷わず119番におかけください」(同前)という。

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