前澤友作氏が語る自分像「今は礼儀正しいパンクですよ」

前澤友作氏が語る自分像「今は礼儀正しいパンクですよ」

バンドではメジャーデビューを果たした

 現代アートや高級車を買いまくり、月旅行をぶち上げ、人気女優と堂々交際──ZOZO社長を退任した前澤友作氏(43)にプロインタビュアー・吉田豪氏が迫った。

──前澤さんは「Switch Style」というバンドでメジャーデビューも果たすわけですけど、もしも当時バンドがもっと経済的にうまくいってたら、いまみたいになってなかった可能性はあるんですか?

前澤:いやいや、実は、その頃にはバンドだけでも経済的に食えてたんですよ。同い年のサラリーマンをやっている人たちよりは給料はよかったです。自分たちでマネジメント事務所をやったりして。なので、創業のきっかけになった、自分が始めたCDの通販みたいなのはあくまでも小遣い稼ぎ程度の感じだったんです。バンドの収入がメインで。

 そしたらいつのまにか小遣い稼ぎのCDレコード通販が大きくなっていきだして。バンドも意外と好調で、どっちもすごい忙しくなっちゃって、そろそろどっちかにしないととなった時に、会社を選びバンドを辞めたんです。その後、会社はどんどん成長し、そうすると周りの人から「上場って選択肢があるよ」「何それ? やっちゃおっか」、みたいな。そして上場して、そうしたらさらに成長していって、そしていまに至る、と。

──パンクのCD通販の人がこうなるとは思いませんでした。

前澤:僕もですが、誰も思っていませんでしたよ。あの頃のバンドの仲間たちに会うと言ってくれます。「おまえは夢だよ」って。僕がCDを通販してた頃から、CD買ってました、みたいなお客さまは、いまだにZOZOも応援してくれてたりもして。「応援した甲斐がありました、途中で上場したときは株も買いました」みたいな人もいて。嬉しいですね。

──ハードコア界隈から出てきた人がこれだけメディアで騒がれるようになるっていうのは、たぶん初です。

前澤:そうかもしれませんね。ちなみに音楽はいまでもたまにやるんですよ、会社のイベントとかでドラムを叩いたことも。一部の人で再結成したこともありました。

──気持ちはどれぐらいパンクなままなんですかね?

前澤:ああ、それは変わってないですね、反骨的なこととか常識を疑ってかかるとかは。ただ、今は礼儀正しいパンクですよ。一応21年も社長を務めていましたし、記者会見とかもちゃんとやりますからね(笑)。

【PROFILE】まえざわ・ゆうさく/1975年千葉県生まれ。早稲田実業高校卒業。在学中にバンド結成。活動の傍ら1998年にスタートトゥデイを設立。2004年に「ZOZOTOWN」を開設し、2007年マザーズ、2012年東証1部に上場。2018年にはZOZOに社名を変更。2019年9月に同社社長を退任した。

●聞き手/吉田豪(プロインタビュアー)

※週刊ポスト2019年10月18・25日号

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