小池都知事がボタンを外したのは豊洲問題徹底追及の構え?

小池都知事がボタンを外したのは豊洲問題徹底追及の構え?

豊洲問題に関してはとことんやる?

 経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、その週もっとも注目を浴びた著名人をピックアップ。記者会見などでの表情や仕草から、その人物の深層心理を推察する「今週の顔」。今回は築地移転問題で毎日テレビに登場していた、小池都知事を分析。

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 小池百合子東京都知事が開けたのは、豊洲に埋められていたパンドラの箱。中から何が飛び出てくるのか…? 連日、メディアはこの話題で持ち切り。誰が、いつ、何のためにと、地下空間ができた深層追求に余念がないが、そもそも小池都知事は、この問題をどう思っているのだろう。

 10日の緊急記者会見、豊洲市場の土壌の安全性について、いくぶん陰りのある神妙な面持ちで小池都知事が口火を切った。そうは言うものの、工事を進めてきた誰かの利権やら思惑やらを相手に、どこまで切り込んで調査するのか? 情報公開するつもりなのか?と思った冒頭、「盛り土した部分が情報公開と事実が違う」と言いながら、彼女は、留めていたジャケットのボタンをパッと外した。

 その瞬間、都知事は徹底的にやるつもりだ、と思った。

 会見でジャケットを着ている場合、ほとんどの人は一番上のボタンを留めている。小池都知事も、演壇に向かった時はボタンを留めていた。それが会見時のルールみたいなものだからだけど、話したくないことがある時や記者に突っ込まれたくない時などは、無意識のうちに自己防衛したいという気持ちが出てくる。だから、謝罪会見や釈明会見では、ジャケットのボタンが全部留められていることも多い。

 ボタンを外すという仕草は、腹を割って本音で話すつもりがある、という潜在意識の表れと言われる。納得がいくまで安全性の調査を行い、正しく情報公開していくんだ!という覚悟が、都知事の中にしっかりあるのだ。一瞬の仕草の中に、都知事の腹積もりが見えた気がする。
 
 そんな小池都知事にぶつけられた記者からの質問がよかった。「盛り土代はどうした? 消えちゃった建設費? どこに行ったの建設費?」そうそう、都民はそこを聞きたいはず。
 
 小池都知事の応えは、盛り土台が建設費に「オンされているのか」と左手を胸元でフワッと曖昧に開き、「それとも」とその左手を握った。そして「あまりにも膨らみすぎて」と、またまた左手をフワッと開き、「少し安くあげる努力を」と握りしめたのだ。
 
 これを都知事の言葉と仕草から読み解いてみると、どこまでオンされているのかはまだわからないが、建設費が膨らみすぎたというのも事実なんだろう。だけど、盛り土代はどこかに消えてしまい、誰かが安くあげる努力をしたのだけれど、その事実はどこかで握り潰され消えてしまった…ということだろうか。
 
 で、次の仕草がさらに面白かった。

「安くあげるために変な努力をしちゃったのか…」と言いながら、都知事は苦笑いしながら、両手を顔の高さに上げて指をクイクイと2回ほど曲げたのだ。これは“あの仕草”の変形バージョンではないか。

 欧米人が話しながら、これに似た仕草をやっているのを見たことがないだろうか? 顔の横で、両手をカニのようにピースサインの形にして、指をクイクイと曲げるあの仕草である。あれは、「エアークォート」や「フィンガークォート」と呼ばれ、「いわゆる」と二重引用符を表し、言葉の裏に皮肉や疑問、反論など、何か意味がある時にするものなのだ。日本人は滅多にしない仕草だけど、小池都知事は海外留学経験も豊富だから、自然と身に付いていたのだろう。
 
 この仕草をしたということは「経費節減という名目で変な努力をしちゃったけど、それは表向きであって、安くあげるためだけではなく、なんらかの故意が働いていたかも?」という疑問を都知事が持っているのか。それとも「実は本当のことを薄々知っているんですけどね」とでも言いたいのか。どちらにしろ、「変な努力」を不愉快に感じ、痛烈に皮肉っているのは確かだ。
 
「次から次へと課題が出てきて悩ましい」と、視線を落として口を真一文字にしっかりと結んだ小池都知事だが、出馬表明会見では、東京都に山積する課題を、両手でボールを包みこむような手の平サイズで表していた。イザ、蓋を開けてびっくり。課題と無駄が、ここまでひどいとは思っていなかったに違いない。
 
 はてさて、その課題と無駄がいったいどれくらいあるのか。
 
 都知事報酬半減を宣言した定例会見では、「無駄と言ったら叱られる」と苦笑いしながらも、「削いでいかないといけない部分がたくさん出てくる」と、口角がやや下がった情けないほほ笑みを見せながら、胸元辺りで、右手で払うような、まさに削ぎ落とすような仕草を見せた。
 
 右から左に6回、次に、左から右へ5回、いや6回かな。残念ながら、インターネットで公開されている会見だと、都知事の上半身しか見えないので、きっちりと確認できない。
 
 これが、小池都知事の頭に浮かんだ無駄や課題の数だと仮定するとしよう。
 
 6という数字を2度繰り返して強調したのか、それとも足し算して11か12か。それは正直、わからない。だけど人は、自分の考えている数字や、思い浮かべた数字を無意識のうちに言葉や仕草で、露わにしてしまうことがある。
 
 例えば、『炎の体育会TV』でメンタリズムのDaigoさんがゲストと行う心理カードバトル。鋭い観察力と洞察力で、いつもすごいと感心してしまうのだけど、その中の大関琴奨菊との一戦。「5」という数字を選んだ琴奨菊は、心を読まれそうになり、「後の先がある」と後攻めを強調しながら、盛んに「ご」という数字を口にしてしまう。表情を見なくても、これではバレバレ。
 
 もし、「削いでいかないと」と言いながら見せた払う仕草が、都知事の思う無駄や課題の数なら、少なく案件は6、それとも11か12か。いや、課題の数とは限らない。もしかすると、小池都知事が粛清したい人の数が含まれているのかもしれない。
 
 少なくとも、今、パンドラの箱があるのは、豊洲市場と東京オリンピック。他の箱がどこで見つかり、どのタイミングで開けられるのか。小池都知事の東京大改革が楽しみである。

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