東京に憧れる千葉 「トウガネーゼ」「東のニコタマ」とは?

千葉に"東京"と名の付く施設多数 マリナーゼやトウガネーゼなどシロガネーゼの真似も

記事まとめ

  • 千葉県民は埼玉や北関東の県を見下しており多くの県からブーイングが起きているという
  • 「千葉県民って何でも『東京』って付けすぎですよね?」と埼玉在住の漫画家は失笑する
  • 千葉には『シロガネーゼ』を真似た言葉が多く存在し、東京への憧れの象徴との指摘も

東京に憧れる千葉 「トウガネーゼ」「東のニコタマ」とは?

東京に憧れる千葉 「トウガネーゼ」「東のニコタマ」とは?

千葉県民は東京への憧れが強い

 本誌『週刊ポスト』が愛を持ってお届けした特集「名古屋ぎらい」、「広島ぎらい」は賛否両論の大反響を呼んだ。その一方で、編集部には「もっと許せない県があるだろ!」と怒りの電話が寄せられた。声の主は埼玉県民だ。

千葉県民は『埼玉には海がない』とか『空港がない』とかいって埼玉を見下してくる。東京都民や神奈川県民の前では小さくなってるクセに、関東の他県にはミョーに上から目線なんです」(埼玉県川越市・40代男性)

 これは当の千葉県民も認める習性だ。

「横浜や鎌倉など神奈川県のオシャレな地名を出されると敵わない気がするが、埼玉には、なぜか優越感を感じてしまう。僕だけじゃなく、みんなそうだと思いますよ」(千葉県船橋市・40代男性)

 千葉県民は茨城や栃木、群馬など北関東の県に対しても同様の態度をとる。そのため、多くの県からブーイングが起きているのだ。『千葉あるある』の著者で千葉県市川市出身の小島チューリップ氏が話す。

「千葉県の平均所得は関東3位(求職情報・転職サイトDODA調べ、2014年。1位・神奈川、2位・東京)。国際空港の成田空港や、日本最大のテーマパーク・東京ディズニーランドもある。首都・東京や、横浜、川崎など大都市を抱える神奈川県に負けるのは仕方ないが、名実ともに関東3位だという自負を持っている」

 このプライドが、埼玉をはじめとする北関東の県を見下しているように見える所以だろう。エッセイ漫画『埼玉最強伝説』の著者で犬木加奈子氏(埼玉県飯能市在住)は、そんな千葉県民を真っ向批判する。

「1980年代にタモリさんがラジオで埼玉のことを『ダサイタマ』といじり始めた頃なんて、千葉は話題にすら上らなかった。それが1983年、東京ディズニーランドができた途端に、3位を名乗り出したんです。だいたい、千葉県民って何でも『東京』って付けすぎですよね? 人の褌で相撲を取っているだけじゃないですか」

 確かに千葉を見渡すと、「東京」と名の付く施設が多い。商業施設は「ららぽーとTOKYO-BAY」(船橋市)だし、テーマパークは「東京ドイツ村」(袖ケ浦市)、「新東京サーキット」(市原市)、企業や学校も「伊藤ハム東京工場」(柏市)、「東京基督教大学」(印西市)など枚挙に暇がない。成田空港も元々は「新東京国際空港」だった(2004年に改称)。

「我らが埼玉は『さいたまスーパーアリーナ』や『埼玉スタジアム2002』と堂々と県名を冠している。千葉のプライドのなさには失笑しますね」(同前)

 確かに、千葉県民は東京への憧れが強い。その象徴に、浦安市の高級マンションに暮らす主婦層を指す「マリナーゼ」という言葉がある。これは、高級住宅街の東京・白金に住む主婦「シロガネーゼ」を真似たものだ。

「最近は外房の東金市のマダムも“トウガネーゼ”と言い出すようになり、何でもアリになってきた」(千葉市・50代女性)

 ちなみに流山市は近年の再開発ぶりから「東のニコタマ(※注)」、閑静な住宅地が広がる本八幡(市川市)は「千葉の鎌倉」と県民の間だけで呼ばれているという。

【※二子玉川駅(東京都世田谷区)周辺の地域のこと。2000年代から再開発が行なわれ、高級住宅地として知られる】

イラスト■福島モンタ

※週刊ポスト2016年10月7日号

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