白、紺、ピンク… 蓮舫代表ジャケットの色に見る心理状態

白、紺、ピンク… 蓮舫代表ジャケットの色に見る心理状態

洋服の色で蓮舫氏の心理状態を読み解くと…

 経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、その週もっとも注目を浴びた著名人をピックアップ。記者会見などでの表情や仕草から、その人物の深層心理を推察する「今週の顔」。今回は民進党代表に就任するも前途多難の幕開けとなった蓮舫氏を分析。

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 トレードマークの真っ白なスーツで代表選に登壇し、民進党の新しい顔となった蓮舫代表。新世代の民進党を担ってくれるとの衆望を一身に集めたものの、フタを開けたら、期待はずれの幹事長人事に批判が噴出。そんな蓮舫代表の心理状態を、着ていたジャケットの色から読み解いてみる。

 16日に行われた民進党両院議員総会、にこやかな笑顔で席についた蓮舫代表は、紺のジャケットに、白のインナーと白のパンツという服装だった。白に紺や黒を合わせるのは、蓮舫代表によく見られる組み合わせ。

 紺は落ち着きや知性的、冷静で信頼できるイメージを自然とアピールするから、仕事ができるイメージをもたれやすい。そのため、組織のトップや意思決定者が好んで取り入れる色。だけど、色のアピールが強すぎると、冷たさや理知的なイメージが強調されて、人間関係に距離を感じさせてしまう、という色でもある。

 使い方によっては、相手の不満や反感などのマイナス感情を、無意識のうちにアップさせてしまう可能性もあるから、ちょっと注意が必要な色。

 服装は、その人がこうなりたい、こんな風に見られたいというイメージや潜在意識を反映すると言われる。特に、ここ一番という時に選ぶ色には意味がある。男性が勝負時に、活動的で積極的なイメージが強い赤いネクタイを選ぶのは、よく聞く話だ。

 最近では、丸川珠代オリンピック担当大臣が、大臣就任会見で着用していた白のスーツに鮮やかな青のインナーの組み合わせ。都知事選で酷評した小池百合子東京都知事が初登庁時に着用した白と青そっくりの色合いに、小池都知事へ恭順の意を示したのでは、と言われたのは記憶に新しい。

 さて、16日の民進党両院議員総会に話を戻すと、この日は、野田佳彦元首相を幹事長に提案する大事な日。蓮舫代表が選んだジャケットは濃紺、合わせたインナーは白。キリリと締まった色合いに、新しいリーダーとして決断する、という強い意志が垣間見えた。

 だが、事前に情報が漏れていた幹事長提案に反発する議員も多く、会場は空席が目立った。蓮舫代表は一歩下がって頭を深く下げたが、会場の反応は鈍い。顔を上げる際には、一瞬、勝ち気ないつもの顔とはまるで違う、今にも泣き出しそうな表情を見せた。冷たい場の雰囲気にプレッシャーを感じ、不満や批判が噴出してこないか不安が高まったのだろう。

 案の定、承認の拍手はまばら。代わりに厳しい批判が噴出した。どんな表情でその批判を聞いていたのか、民進党がアップした画像には、蓮舫代表の顔がまるで写っていないのが残念。だけど、総会が終わって席を立ち、議員らに挨拶する顔に浮かんでいたのは、強張った愛想笑いだった。

 二の舞を演じるのは嫌だ。新執行部人事を決定する2回目の両院議員総会を前に、蓮舫代表がそう思ったかどうかは定かではないが、心のどこかで、ここは波風が立たないよう穏便にすませたい、と願ったのでは?

 その理由は…、21日、前回以上に空席が目立った両院議員総会で、蓮舫代表が着ていたのは柔らかいピンク色のジャケット!

 えぇ!? まさかのこの色?

 そして、さらに驚くことが。

「気分も新たに色つきのジャケットを着てみました」

 演台に立つと硬い笑顔で、そう切り出したのだ。これって、お手柔らかに、というストレートなメッセージではないか。加えて、仲良くしようよ、仲良くしてよ、という潜在的なアピール? 前回と真逆だ。

 これがテレビ討論会や街頭演説なら、へぇ~、蓮舫代表でもピンク色のジャケットを着るんだ…というか、こんなにかわいい女性らしい色のジャケットも持ってるんだ、というぐらいだっただろう。

 ピンクには甘い、かわいい、優しいというプラスのイメージと、意地悪やわがままというマイナスのイメージがある。ピンクを選ぶ人の潜在意識には、コミュニケーションをうまくとりたいという気持ちだけでなく、人に甘えたい、自分を思いやってほしいという願望があると言われる。

 そんなイメージを持つピンク色のジャケットを、わざわざアピールするとは…。早くも党内分裂かとメディアで騒がれ、打開策も見つからず、弱気になって相手にすり寄ろうとしたのか? それとも、あざとい女の計算か? とにかく、どんなことをしてでも、この人事を通さなければという思いがあったのだろう。

 そういえば、19日の街頭演説の後、ぶらさがり会見で、党内融和の人事について聞かれ、ピクッと右眉が動いていた。幹事長人事でおこった党内の不協和音に、かなり神経質になっていたに違いない。

 檀上での演説や会見では、ほとんど身振りや手振りを行わない蓮舫代表だが、内面の感情の動きが出やすいのが右眉だ。新代表に就任以降、記者からの質問に、右眉がピクリと動いたことが何度かあった。

 1つは二重国籍問題。23日、台湾籍から離脱手続きが完了したことを発表したが、説明が二転三転したことを問題視する議員も少なくないらしい。代表就任会見の質疑応答で、記者からこの問題について「選任されて、禊が済んだと考えているのか」と問われ、動揺したのか、イラッとしたのか、右眉頭をピクピクッとさせた。

 もう1つは、共産党との協力関係について。この質問はストレスが強まるのか、その度に右眉がクッとわずかに動く。政権交代を目指す政党として、共産党との連携の是非は判断が難しいところ。代表としての意思決定ひとつで、党内に波紋が広がることは必至。迂闊に返事はできない、ということだろうか。

 とにもかくにも、見慣れた顔がずらりと並んだ新体制が始動。蓮舫代表は23日、意気揚々と小池都知事に就任の挨拶に出かけた。会見終了後、出てきた蓮舫代表は上機嫌。満面の笑みで、ぶらさがり会見に臨んだ。

 記者から「小池新党と民進党との協力は」と問われると、ここでも右眉がピクリ。「ずいぶん、先走った質問」と歯を見せて笑い飛ばしたけれど、やっぱり小池都知事の政治塾が狙いか。そうしたいという思いが念頭にあったからこそ、無意識に眉が動いてしまったのだろう。

 この時も蓮舫代表は真っ白のジャケット。白は新しさ、始まり、清廉潔白、善、そして無などをイメージさせる色。これらのイメージから、真っ白は緊張感を生みやすい強い色でもある。

 民進党全体がまとまらずに不満がくすぶり続け、蓮舫代表の求心力が低下しつつあるなら、真っ白という色は、代表と議員・党員らの間の緊張をさらに高め、彼らの心にマイナスに作用し「これじゃあやってらんねぇ~」という虚しさや、やるせなさを強めてしまいかねない。

 服装や色合いも、うまく使えば、人の無意識に働きかけ、感情を動かし人心を掌握する一助になりえる。蓮舫代表がこの党内状況の中、どこまで真っ白をトレードマークに突き進むのか、興味津々。

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