皇居付近の歩道橋 匿名で寄付して作ったのは誰か?

皇居付近の歩道橋 匿名で寄付して作ったのは誰か?

みたけ橋歩道橋の現在の姿。ほとんどの人は由来や起源を知らずに通りすぎてゆく(撮影/平野哲朗)

 天皇陛下の「即位の礼」など皇室行事が大きな注目を集めた。こうした報道がなされる中で、改めて皇居への関心が高まっている。ここでは、北の丸皇居付近の謎について。

 皇居・北の丸公園側の北桔橋門前の代官町通りは、週末になると皇居ランナーが列を作って走っている。そのランナーの頭上に、「みたけ橋歩道橋」が架かっている。皇居の「竹橋」に近いから、「御竹橋」なのか。それにしても、なぜ「御」の一文字が冠されたのか──。

《財団法人皇居外苑保存協会が、木下道雄理事長の親友から篤名の志を受けて千代田区に贈ったものである》。環境庁などで公園行政に携わった金井利彦著『お濠をめぐって』に、そんな謎めいた一節がある。

 また、歩道橋に取り付けられた銅板には「みたけばしの由来」として「竹に縁いと深き一翁の篤志に因り この両地域を結ぶ歩道橋を建設」と書かれている。さらに「竹に縁いと深き一翁」の和歌として「菊さくら竹に生まるゝこの橋を 渡らむ人の幸をいのりて」と添えられている。

 わざわざ匿名で歩道橋を作って、自治体に寄付した「一翁」とは、一体誰なのか。

 歴史探訪家で『最後の秘境 皇居の歩き方』の著者で、歴史探訪家の竹内正浩さんはこう言う。

「『菊さくら竹』に生まれた『竹に縁いと深き一翁』の正体は昭和天皇以外に考えられません。昭和天皇のお印は『若竹』であり、天皇家の『菊』紋章、日本を象徴する『桜』も昭和天皇との結びつきを連想させます。加えて皇居外苑保存協会の理事長・木下道雄氏は、昭和天皇の侍従として仕えたことを考えると、昭和天皇の寄贈による歩道橋だと推測できるのです」

※女性セブン2019年11月7・14日号

関連記事(外部サイト)