1月総選挙 自公+維新で406議席の空前の大勢力に

1月に解散総選挙が行われた場合、維新も合わせると“与党”で406議席を獲得も

記事まとめ

  • 政府は北方領土の2島先行返還合意を実現させ、その成果を掲げ1月解散に踏み切るという
  • 新聞は自民の大幅議席減を予測しているが、正反対のシミュレーションがあるらしい
  • 自民単独で346議席、維新を合わせた“与党”で406議席という大勢力が出現するという

1月総選挙 自公+維新で406議席の空前の大勢力に

1月総選挙 自公+維新で406議席の空前の大勢力に

選対幹部は「そこまで楽観視はしていない」というが

 安倍内閣が、12月の日露首脳会談で北方領土の2島先行返還合意を実現させ、その外交成果を掲げて1月解散に踏み切るというシナリオで準備を進めている。自民党は二階俊博幹事長が選挙準備の檄を飛ばすなど戦闘態勢に入りつつある。

 新聞や通信社は早くも総選挙のシミュレーションを行ない、「自民党の大幅議席減」を予測している。時事通信は10月8日付で「野党共闘で47選挙区逆転=自公、3分の2割れ―前回衆院選で試算」の見出しでこう配信した。

〈2014年衆院選の小選挙区(計295)で、旧民主、共産、生活、社民4党の得票数を合算すると、自民、公明両党が勝利した232選挙区のうち、47選挙区で逆転することが分かった。比例代表を含めた試算では、自公両党が法案の衆院再可決や憲法改正発議に必要な衆院の3分の2の議席を割ることになり、次期衆院選に向けて野党共闘の行方に関心が集まりそうだ〉

 今年7月の参院選では、民進党(旧民主)、共産党、社民党、生活の党の野党4党が32の1人区で選挙協力態勢を組み、11選挙区で勝利した。4党は10月の衆院ダブル補選(東京10区と福岡6区)でも候補者を一本化し、次の総選挙に向けた共闘を探っている。

 時事の試算は、2年前の前回衆院選の得票をもとに、野党4党が共闘すれば北海道、東京、京都など24都道府県の計47選挙区で野党4党の合計得票が与党候補を上回り、比例代表を合わせた自公の議席は前回の326議席→279議席へと激減、3分の2(317議席)を割るというものだ。

〈改憲に前向きな今の日本維新の会(15議席)を合わせても3分の2に達しない〉と指摘している。

 東京新聞も同じ前提で「4野党共闘なら議席2倍に 次期衆院選小選挙区 本紙試算」(9月4日)と報じた。野党4党が候補者を一本化すれば小選挙区の議席が43議席から91議席に増えるという内容だ。

 しかし、安倍首相や自民党選対はそうは見ていない。そもそも「50議席減」の大敗のリスクを冒して、解散に踏み切る道理があるとは思えない。

 実は、直近の国政選挙である7月参院選の小選挙区ごとの各党得票(比例代表)をベースにしたシミュレーションでは、時事や東京新聞の予測とは正反対に、たとえ野党4党が共闘を組んだとしても自民党が地滑り的大勝利を収めるという結果になるからだ。

◆野党4党が全小選挙区(295)で候補を一本化したケース
・自公266議席
・野党4党27議席
・維新2議席

 これに比例代表の各党獲得議席(自民76、民進43、公明27、共産19、維新14、社民1)を合わせると、現有326議席の自公は43議席増の369議席を獲得、維新を合わせると385議席に達し、「3分の2」どころか「4分の3」を超える。

 さらに野党共闘も自公の選挙協力もなく各党がバラバラで戦うケースになると、小選挙区は自民党の独り勝ち状態だ。

・自民270議席
・民進6議席
・維新19議席(大阪の小選挙区で全勝)

 となり、トータルでは自民単独で346議席、自公では373議席、さらに維新を合わせると“与党”で406議席という空前の大勢力が出現する(数字は共同通信が参院選直後の7月12日に報じた試算に基づく)。

 自民党選対幹部は「そこまで楽観視はしていない」というが、安倍首相が野党共闘を“恐るるに足らず”と判断するには十分な根拠だ。

※週刊ポスト2016年10月28日号

関連記事(外部サイト)