ヤクザ世論調査実施、国民健康保険は全員が加入していた

ヤクザ世論調査実施、国民健康保険は全員が加入していた

山口組総本部に家宅捜索に入る警視庁と静岡県警の捜査員(写真/共同通信社)

 2019年に「タピオカとヤクザ」の関係について斬り込んだフリーライター鈴木智彦氏が、山口組を含む現役組員100人にアンケート調査を実施した。一触即発の緊張感のなか、質問をぶつける作業はしんどい作業だったというが、聞き取り調査の結果は変わりゆく暴力団の実相を知る手がかりとなるはずだ。

 * * *
◆Q:民間の保険に入っていますか?

はい:41人
いいえ:27人
かつては入っていた:32人

「はい」と答えた41人は自動車保険で、「かつては入っていた」という32人のほとんどが生命保険だった。

 民間の保険については、実を言えばヤクザたちもどこまでOKでどこからがアウトなのかはっきりと認識していない。ヤクザ当人が民間の生命保険に加入出来なくても、家族なら問題なしと判断されるケースが多い。とある広域団体の二次団体総長の妻が、今年の夏に病死した。彼女は配偶者である夫、この総長を受取人にして3000万円の生命保険に加入していた。

「葬儀が済んで、一段落したので、保険の請求をしたんだが、暴力団という反社会勢力が受取人では支払えないと連絡が来た。結局、今まで支払った保険料分だけは返金してきた」

 車の任意保険もまちまちで、「今はもう入れない」と断言する幹部もいるし、「被害者である一般人が困るので、問題なく加入できる」という人もいる。

 以前は健康保険証を持っていない組員もいたが、いまは他人名義のそれを使用すると詐欺罪で実刑になりかねず、国民健康保険はアンケートに答えてくれた全員が加入していた。

●調査・文/鈴木智彦(フリーライター)

※週刊ポスト2020年1月3・10日号

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