笹川堯氏「安倍さんは正直に友達です、といえばよかった」

笹川堯氏「安倍さんは正直に友達です、といえばよかった」

自民党の元総務会長・笹川堯氏(81)

 東京都議選で大惨敗を喫した自民党。かつて党の中枢を担った議員たちには「政治とはかくあるべし」の矜持があった。彼らは言う。「今の自民党は、もはや国民のために在る政党ではない」──と。党総務会長、科学技術政策担当大臣を歴任した笹川堯氏(81)が諫言する。

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 安倍(晋三)さんはよくやっているが、加計問題でチョンボした。何が悪かったのかというと、獣医学部の認可を受けた加計と仲が良過ぎたこと。たまたま安倍さんの友達の学校に許可が出たことで疑われたが、国民からすると疑うのが当然です。

 しかも、疑惑への対処法が悪すぎた。最初の段階で、菅(義偉)官房長官が怪文書と断言したことが疑惑を深める原因になってしまった。

 そもそも政府には怪文書というものはありません。政治の世界で怪文書とは政府以外の文書で、私の事務所にも送りつけられてくるが、氏名の書かれていないものをいう。菅さんは署名がないので怪文書と思ったのかもしれませんが、役所のなかにはメモ書きのような文書が多数あります。

 そのうえ、ろくに調べもせず、文科省には「ない」と答えた。しかし、役所では、一人の人が仕入れてきた情報は全部、上の人が共有するシステムになっています。大臣が陳情を受けるときも、必ず書記官などが記録する。几帳面にあらゆる情報が記録に残されるので、文書は必ずあるのです。

 菅さんは初動を誤ったため、後に引けなくなってしまった。「言葉が過ぎた。公式文書ではないといえばよかった」といえば済んだのに、それもしなかった。

 安倍総理にしても、ああいうつっけんどんな答弁でなく、正直に「友達です。ゴルフやる仲間です」と認め、「総理大臣として法律を曲げたことはありません」といえばよかったのです。ペン書きで直した文書が出てきたときも、萩生田官房副長官が指示していたのなら、それは政治的指導なのだから、何の問題もない。特区というのはそもそも政治的判断なのだから、その通り説明すればいいのです。変に隠すから疑われてしまう。自滅を繰り返したといわざるを得ません。

※週刊ポスト2017年7月21・28日号

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