天皇皇后両陛下の被災地慰問スタイル、お声掛けは別々に

天皇皇后両陛下の被災地慰問スタイル、お声掛けは別々に

被災者と同じ目線になられる天皇皇后両陛下

 7月上旬に福岡・大分を中心とした九州北部を襲った豪雨は、死者34名、安否不明者7名(7月18日現在)という甚大な被害をもたらした。天皇皇后両陛下は、ご多忙の中8月上旬にも被災地を訪れたい意志を表明されているという。

 これまでも、被災地にできうる限り早く駆けつけて、被災者を励ましてきた皇族の方々だが、訪問する順番が決まっていることはあまり知られていない。まず両陛下が足を運ばれ、次いで皇太子ご夫妻、秋篠宮ご夫妻というように、皇族方が被災地を訪問される際にも明確に順番があるのだ。

 陛下の生前退位の日を迎え、新たな時代が幕を開ければ「祈りの旅」の一番手を担われるのは、他でもなく皇太子さまと雅子さまだ。

 だが、病気療養中にあって、現地でのスケジュールや移動手段に不安がつきまとう被災地訪問を、皇后となった雅子さまがしっかりと果たせるのかという疑問が囁かれる。

「たしかに雅子さまは、まだ公務を欠席されることが多く、地方公務にお出ましになった際も、式典に集中するため視察などを皇太子さまにお任せしてホテルで待機されるといったことがあります。

 ですが、こと被災者慰問においては予定されていた訪問先をパスされたことはありません。それは、国民と苦楽をともにするという両陛下の強いお気持ちを雅子さまもしっかりと理解されているからです。日本の皇室の使命だとお考えになっているのでしょう」(別の宮内庁関係者)

 両陛下の慰問のスタイルに「お声掛けは別々に行う」という秘訣が隠されていることはあまり知られていない。

「限られた時間の中で、1人でも多くの人にお声掛けできるように、というお考えからのようです。普段の公務の際には揃ってお声掛けされることの多い皇太子ご夫妻ですが、被災地へのお見舞いのときには、両陛下と同様に別々にお声掛けされます。祈りの旅を継承する重圧は相当なものです。それでも、美智子さまの思いは雅子さまに脈々と、そして確実に継承されているのです」(前出・別の宮内庁関係者)

 加えて、そこに皇太子ご夫妻らしい新たな一面も芽吹いているという。

「たとえば両陛下が避難所を訪問されると、被災者の多くは“両陛下が来てくださった”と、ありがたさと同時に畏れ多さに包まれます。もちろん、両陛下の励ましの声は多くの人の心に響きますが、両陛下にお返しする言葉が見つからないということも多いんです。

 一方で、皇太子ご夫妻、特に雅子さまがいらっしゃると自然と言葉のキャッチボールが始まるんです。むしろ、“ご体調に不安がある中で来てくださって、雅子さまはお体の具合は大丈夫ですか?”と質問をされることさえあります。

 それに対して、雅子さまは笑顔でお礼を述べられてから“みなさまは、大丈夫でしたか?”とやりとりが生まれる。これは、言ってみれば皇太子ご夫妻の親しみやすいキャラクターならではのもの。両陛下とはまた違った国民との触れ合いかたなのです」(前出・別の宮内庁関係者)

 復興には、物理的にも精神的にも気が遠くなるような時間と労力がかかる。それでも、被災者の心には温かく力強い“支え”がある。

撮影/雑誌協会代表取材

※女性セブン2017年8月3日号

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