小野寺五典氏の事務所が使途不明金で代表「わかんないなァ」

小野寺五典・防衛相の後援会事務所で巨額のの“使途不明金” 事務所の家賃も明記せず

記事まとめ

  • 安倍改造内閣で、稲田朋美氏の後任として小野寺五典氏が防衛大臣に就任した
  • 小野寺五典氏の後援会は、毎年巨額の“使途不明金”を出す実態不明の団体だという
  • 小野寺氏の同級生が代表を務め、意図的に政治資金の流れを不透明にしていると指摘も

小野寺五典氏の事務所が使途不明金で代表「わかんないなァ」

小野寺五典氏の事務所が使途不明金で代表「わかんないなァ」

1000万円は何に使った?(写真:時事通信フォト)

 8月3日に安倍改造内閣が発足した。前任大臣の稲田朋美氏がズタズタにした国防再建の大役を担うのは、安倍晋三・首相の信頼厚い“再任組”の小野寺五典・防衛相。

 小野寺氏の地元・宮城県気仙沼市は東日本大震災で大きな被害を受けた。4年半前、第2次安倍内閣の発足で防衛相に初入閣。防衛相を離任してからの3年間、地元で奇妙な“復興活動”に励んでいた。

 フカヒレの水揚げ量日本一を誇る気仙沼漁港の魚市場の目の前に「海の市 シャークミュージアム」がある。気仙沼市の第三セクターが運営し、震災で大きな被害を受けたが、国の震災復興予算約7億円を掛けて修復され、小野寺氏が防衛相時代の2014年にリニューアルオープンした。年間30万人以上の観光客が訪れる復興のシンボルだ。

 この建物の3階に地元企業などと並んで「小野寺五典後援会」の事務所がある。この後援会は毎年巨額の“使途不明金”を出す実態不明の団体なのだ。

 小野寺氏の2015年の政治資金収支報告書によると、資金管理団体『事の会』は2015年に地元で開いた政治資金パーティと地元企業経営者などからの献金で約3300万円を集め、その3分の1の1200万円を同後援会に寄附している。

 後援会はそのうち1150万円を使い切ったことになっているが、具体的な支払い先が報告されているのは「ポスター印刷代」の8万6400円だけで、支出のほとんどが何に使ったか記載がない。有権者側の視点で見れば、1200万円がほぼ丸ごと“使途不明”なのだ。

 前年の2014年も『事の会』から寄附された1000万円のうち、989万円を使い、使途が記載されているのは「後援会入会申し込み書印刷代」5万8320円だけである。

 政治資金規正法では、国会議員関係政治団体は「1件1万円以上」の支払い先は、目的、金額を記載しなければならないと定めている。小野寺後援会は2011年に国会議員関係政治団体の登録から外れていた。同後援会代表のA氏を直撃した。

──毎年1000万円ものカネを何に使っているのか。

「私もよくわかんないなァ」(困り果てた顔)

──事務所の家賃も明記されていない。

「市場のとこ? あそこナンボだべ? 聞いてみてよ」

──あなたが代表でしょ?

「う~ん。(小野寺大臣とは)大学の同級生だから代表ではありますが、なーんもわかんねぇ」

 この不透明極まりない報告書は小野寺氏の秘書が作成したらしい。小野寺事務所に聞いた。

「震災で収入、支出が激減したため2011年から国会議員関係政治団体から外しました。今は震災前と同程度まで回復しましたが、登録を戻していません。現状は不記載などに当たらない」

 政治資金規正法に詳しい神戸学院大学教授の上脇博之氏が言う。

「震災で収支が悪化したから外した、という理由はおかしい。小野寺氏の資金管理団体と会計責任者が同じで、多額の寄附も入っており議員とは関係が深い団体です。使途を明らかにしない状況は、意図的に政治資金の流れを不透明にしているようにも見える」

 やましいところが無いなら、公開すればいいだけだ。

※週刊ポスト2017年8月18・25日号

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