豊田議員 新政策秘書の会見をどこでどんな気持ちで見てる?

豊田議員 新政策秘書の会見をどこでどんな気持ちで見てる?

豊田議員はどこで何を思う?

 臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、気になった著名人をピックアップ。記者会見などでの表情や仕草から、その人物の深層心理を推察する「今週の顔」。今回は、あの豊田議員の政策秘書になったという松森氏の会見に注目。

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 秘書への「このハゲーー!」発言と暴力行為が問題となった豊田真由子衆院議員。入院加療中ということで所在は不明。未だ、姿を現さず、議員活動を再開した様子もない。だがその間に、現職の青森県板柳町の町議が、新しい政策秘書に就任していたというのだから驚きだ。

 政策秘書として異例の就任会見を開いたのは松森俊逸氏。地元会見場に表れた松森氏は、居並ぶ報道陣を前に顔を強張らせていたが、61歳という歳のわりに髪は黒々フサフサ、なんとも個性的な風貌だ。過去には国会議員の秘書をした経験もあり、6月30日から豊田氏の新しい秘書に就任しているという。そこで、各局がピックアップして流れた映像から、会見時の松森氏の心の内を探ってみた。

 会見が始まると、立ち上って腰の辺りに両手を当てるような仕草を見せてから挨拶を始めた。これまでにない注目度合いに緊張したのだろうが、この場を仕切るのは自分ということを暗に示したかったと思われる。手を腰に当てて肘を張るのは、自分の縄張りや優越性を主張する無意識の仕草だといわれるからだ。町議とはいえ、議員としてのプライドがあったのだろう。

 政策秘書に就任した理由を問われると、指を3本前に出した。動機は3つあるという。1つは自分の妻が秘書として豊田事務所にいたから。「案件が起ってからですね」と、豊田氏の暴言音声が暴露された一件を示唆。一瞬、眉間を広げて眉を上げ、苦笑というより、いかにも愉快そうな表情を見せる。松森氏にとって、妻が秘書を務める事務所で起きた問題でも、あの音声には思わず笑えてしまったのだろう。

 豊田氏の第一秘書として残っていた妻から、助けてほしいと頼まれたのが一番の動機と、人差し指を立てて説明した。「家内を助けたいという思いが強かった」と瞬きを忘れたかと思うほど目を見開いたまま話すと、口元をしっかりと結んだ。それが就任したきっかけなのだろうが、きつく結んだ唇に、彼が感じているだろうストレスや不安が見え隠れする。

 他にも秘書になった理由として、中央官庁にアクセスできることなども上げたのだが、本当にそれが一番の理由だろうかと疑問が浮かぶ。というのも、政策秘書ともなれば税金から給料が払われるからだ。町議との兼職は、税金の二重取りならないのかと記者たちもそこを突っ込んでいく。

 すると松森氏は、「法的にも道義的にも、非難に値するものではない」と瞬きをせずに答えると、眉間を開いて右端の口元だけを上げ、一瞬だがあざ笑うように歪んだ笑みを浮かべたのだ。さらに記者から「きわめて特殊なケースではないか」と問われた時も、歪んだ笑みを一瞬、浮かべた。そして「違法行為なら、どうぞ告発してください」と言い放ったのだ。

 不遜な笑いというべきか、不敵な笑みというべきか。歪んだ笑みは心の内にある皮肉を表すことが多いといわれる。議員の秘書を長年やってきた経験があったからこその発言。まさにしてやったり、そんな心の内が透けて見えてきそうな歪んだ笑みではないだろうか。

 青森県板柳町は町議の兼職が可能だ。政策秘書も国会議員本人が許可すれば、特例だが兼職が認められるという。だが、松森氏は豊田議員に面会したことも、話したことすらないという。それどころか、居場所すら知らないらしい。

 だが本人はそんなことはお構いなし。兼職が務まるのかと問われても、「国会議員ではないから」とわずかに鼻で笑うと、秘書業務は融通が利くから問題なしと説明する。国会議員ではない自分が注目を集めたのが嬉しいのか、政策秘書になったのが嬉しいのか、勤務について聞かれると、顔をほころばせて「今はポスターを貼り直したり、はがしたり」と答えていた。

 秘書就任についても「僕の議員活動とキャリアに有益」と両眉を上げ、身体を何度も前のめりにして答えていた。まだまだ政治活動に意欲があり、積極的に自分を売り込んでいきたいという気持ちが、「僕の」という言葉と前のめりになった仕草からもにじみ出ている気がする。

 さらに、政策秘書としての仕事について聞かれると、「オーダーがあれば」と、机の上で両手を広げて指先をくっつけたまま、政策立案にも取り組む気持ちがあることをアピールした。指を伸ばして指先をくっつけるこの仕草は、自分に自信がある時に出やすい仕草である。それだけ自分の能力に自信があるということだろう。

 すると松森氏、「61歳のわりにはキャパがあると思っている」と右肩をクイッと持ち上げて言ったのだ。妻に秘書を頼まれたと発言した時も右肩が持ち上がったところを見ると、松森氏にとってプラスの感情が動く時は右肩が上がるのだろう。強気の発言に記者たちから苦笑が漏れても、会見でこうもはっきり言い切れるのだから、心臓はかなり強いと思われる。もっとも、そうでなければ、あの豊田氏の秘書は務まらないのかもしれない。

 ところで当の豊田議員は、松森氏の秘書就任とこの会見をどう思っているのだろうか? マイナスにこそなれプラスにはならず、支持者をさらに怒らせるだけのような気がするのだが…。まあ、その前に豊田議員自身が今後どうするつもりなのか、そこが一番知りたいところではあるが。

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