新型コロナ重症化の男女格差 ホルモンや生活習慣が関係か

新型コロナ重症化の男女格差 ホルモンや生活習慣が関係か

無症状感染者からも発症者並みのウイルスが検出(時事通信フォト)

 感染者のうち80%が軽症だといわれる、新型コロナウイルスによる肺炎。残り20%は入院が必要で、さらに5%は集中治療室に入らないと命を落とすともいわれている。

 そして、性別による重症化の違いも指摘されているという。中国当局の報告によると、男性の致死率2.8%に対し、女性の致死率は1.7%。イタリアでは男性の死亡者が71%を占め、スペインでは男性は女性の2倍も死亡したと報じられた。フランス、ドイツ、イランなどでも同様の傾向がみられた。

 厚労省の発表では日本人の死者は、男性が45人、女性は10人となっている(不明、非公表25人、4月6日現在)。

「男女格差の理由はホルモンが影響している可能性があります。女性ホルモンであるエストロゲンには、免疫細胞がウイルスを攻撃する反応を活性化させる性質があります。

 また、免疫系を調節する遺伝子はX染色体上にコード化されていて、男性は1つのところ女性は2つある。免疫反応に関与する遺伝子が、女性の方が活性化している可能性があります」(医療ジャーナリスト)

 また、女性は喫煙率が低く、手洗いなどの予防意識が男性より高いからという分析もある。男性よりも頻繁に歓楽街に行かないことが感染リスクを下げているともされる。

 重症化する年齢については、従来の説が揺らいでいる。

 日本感染症学会と日本環境感染学会の発表によると(2月26日時点)、中国人患者の死亡率は40代までは1%を切るが、50代になると1.3%、60代になると3.6%まで伸びる。さらに70代になると8%まで急増し、80代では14.8%に達した。

 それらの結果からこれまで「高齢者ほど危ない」「子供は重症化しにくい」とされたが、状況は変わりつつある。

 福岡市では3月30日に20代の母親と0才女児の新型コロナ感染がわかった。山梨県では0才女児が3月31日に一時心肺停止状態となり、搬送先で感染が確認された。医療ジャーナリストの鳥集徹(とりだまり・とおる)さんが説明する。

「これまで子供は“重症化しにくい”とされてきましたが、“重症化しない”わけではありません。インフルエンザと同じく、乳幼児や小児にも一定の重症化リスクがあることを忘れてはいけません」

 気になるのは、低年齢の小児ほど重症例の割合が多いと報告されることだ。

 上海の大学の研究チームが中国全土で感染確認と感染疑いのある小児2143例を分析。その結果、低酸素血症や臓器不全などを併発して重症化したケースの割合は、1才未満で10.6%、1〜5才で7.3%、6〜10才で4.2%、11〜15才で4.1%、16才以上で3.0%だった。

 幼児は充分な時間をかけて、さまざまな病原菌やウイルスに対する反応を発達させていないからだという。日本小児科学会も公式サイトで《子どもの感染者数は成人と比べると少ないですが、感染しやすさは成人と変わらないこともわかってきました》と説明している。

※女性セブン2020年4月23日号

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