大阪民泊殺人、米国人容疑者の過去と優秀だった被害女性

【大阪民泊遺体】米国人容疑者の複雑な生い立ちを元継父語る 被害女性はお嬢様で才女

記事まとめ

  • 西成区の簡易宿泊所で女性の頭部が発見され、大阪や京都の山中で切断遺体が見つかった
  • 米国人容疑者の「元継父」が登場し、彼の複雑な生い立ちについて語っている
  • 兵庫県に生まれた早紀さんはお嬢様で、名門女子高卒業後は女子大学へ進み米国にも留学

大阪民泊殺人、米国人容疑者の過去と優秀だった被害女性

大阪民泊殺人、米国人容疑者の過去と優秀だった被害女性

「JAY」ことバイラクタル・エフゲニー・バシリエビチ容疑者

 日雇い労働者のための簡易宿泊所がズラリと建ち並ぶ大阪市西成区。2月24日、その一室で若い女性が変わり果てた姿で見つかった。

 異臭が立ちこめる6畳ほどの部屋には、そのにおいを隠そうとしたのか、ほんのりと消臭剤の香りが漂っていた。腐臭と消臭剤のにおいが混じり合い、ただならぬ雰囲気を醸し出していたという。そして突入した捜査員が部屋に放置されたスーツケースを開けると、そこには首から下が切断された女性の頭部が詰め込まれていた。近所の住民が言う。

「最近は外国人利用者が“ヤミ民泊”として利用しとった。事件が起こる直前にも若くて男前な外国人が大きなスーツケースを持って建物内に入るのを見たんや。こないな小汚い所にカッコいい外人さんも来るんやなと思ってたけど、もしかしたらあのケースに生首が入っていたかもしらんと思うとゾッとするわ…」

 凄惨なバラバラ殺人の被害者となったのは、兵庫県三田市内で暮らす会社員の女性(享年27)。死体損壊・遺棄の疑いで逮捕されたのは、米国籍のバイラクタル・エフゲニー・バシリエビチ容疑者(26才)だ。

「容疑者は1月に関西空港から“滞在90日以内の観光目的”で入国。その後、関西地方のJR沿線にある4か所の民泊施設を転々としていたようです」(全国紙社会部記者)

 マッチングアプリ『Tinder』を通して、メッセージのやり取りをした2人は2月16日午前0時頃、大阪市森ノ宮駅付近で待ち合わせた。

「バシリエビチ容疑者は女性に強引に『会いたい。自宅まで行く』と迫っていた。でも、彼女は『それは無理だから私が行く』と出かけたようです。この直前、彼女は友人に『JAYに会う』と言い残しています。容疑者は『JAY』と名乗っていたようです」(捜査関係者)

“初対面”した2人は冒頭の宿泊所とは別の東成区の民泊マンションへ移動した。

「駅前に設置された防犯カメラに2人と見られる男女が、マンションへ向かって歩く姿が映っていました。横に並んで、同じくらいの速さで歩く姿からは初対面のぎこちなさは感じられなかった。マンションの防犯カメラにも、2人が建物に入っていく様子が残っていた」(捜査関係者)

 だが、この姿を最後に、彼女の電話は電源が切れ、連絡がつかなくなった。

 行方不明となった女性を心配した家族が行方不明届を提出。警察が東成区のマンションの防犯カメラを確認すると、容疑者と一緒に入った女性が建物から出てきた形跡がなかったため、捜索がスタート。

 そして、冒頭の通り、24日には西成区の簡易宿泊所で女性の頭部が発見され、その後、容疑者の供述通り、大阪や京都の山中でバラバラに切断された遺体が見つかった。

「バシリエビチ容疑者は頭部が発見された時も表情を変えず『知らない』と供述していたが、その後一転して容疑を認めて遺棄場所を説明し始めたそうです。遺体の胴体は服を着ていない状態で山林の中の土の上に放置されており、そこから切り離された両腕には土がかぶせられていた。両足は一本ずつ、5m離れた場所で発見された。遺体のどの部分にも刃物で刺された傷が残っていました」(前出・捜査関係者)

 バシリエビチ容疑者は女性を東成区のマンションに連れ込んで殺害した後、遺体をバラバラに切断して電車で運んだとみられている。

「死因は急性窒息死。被害者はマンションに監禁された後、かなり強く首を絞められて殺された可能性が高い。遺体は東成区のマンションで切断され、大きなキャリーケースに入れて複数回に分けて運び出されたとみられている。容疑者はいくつかの民泊部屋を借りていたようです。計画的な犯行だったのか、突発的な犯行だったのか、捜査は続けられています」(全国紙記者)

 容疑者が来日したのは今回が初めてではない。

「周囲には『日本人女性との結婚が夢だ』と語っていたようです。自宅のあるニューヨークでも旅行者の日本人女性に声をかけ、『日本に住みたい』と口説くこともあったようだ」(在米ジャーナリスト)

 捜査関係者によれば、東成区の民泊にも、犠牲になった女性のほかに4~5人の日本人女性を連れ込んでいたという。

 この猟奇的な殺人事件は容疑者の母国・アメリカでも大きく報じられた。米紙『ニューヨーク・デイリーニュース』では、「元継父」が登場し、彼の複雑な生い立ちについて語っている。

 その証言によれば、容疑者はウクライナ人の母と医師であるブルガリア人の父の間に生まれたが、幼い頃に両親が離婚。その後、母親が元継父と再婚してテキサス州に移り住んだが、数年後に離婚したため、母子はニューヨーク州ロングアイランドに移った。

 元継父は容疑者について「シャイで人づきあいも下手な一匹狼だった。母親が甘やかして彼をダメにした」とも明かしている。

 ニューヨークにあるバシリエビチ容疑者の実家の近隣住民は、「一家は問題を起こしたことはないが、近所づきあいでは孤立気味だった」と語る。

「道で会えば挨拶はするが、それ以上のつきあいはない。容疑者は物静かな青年で、出かけるところをほとんど見たことがない。だから、仕事や学校にも行っていなかったと思う」

 一方で兵庫県姫路市に生まれた被害女性は、近所でも評判のお嬢様で、母親、弟、祖父と長らく暮らしていた。

「父親は鉄鋼関係の仕事でタイに赴任していたので、離れて暮らしていました。父親に会いに行くついでに家族旅行することが多く、小さい頃から海外には毎年のように行っていました」(近藤家知人)

 成績も優秀だった女性は、地元の小学校を卒業してから兵庫県内でも有数の名門女子高に進学し、語学と音楽に熱中する日々を送った。

「きちんと挨拶する、礼儀正しい生徒でした。音楽が好きでブラスバンド部の活動に打ち込む一方、将来は英語教師など、英語を生かした職業に就くという夢も持っていました」(学校関係者)

 卒業後は女子大学へ進み、米国にも留学した。

「外国人が道に迷っていたら自分で声をかけて助けるような優しい性格で、よく外国人の友人を自宅に招いていたそうです」(女性の友人)

 大卒後は派遣社員として複数の企業に勤め、2年前から現在の勤務先の寮でひとり暮らしを始めた。

「一度は実家を出たかったようで、お母さんは『自分であっちを決めてきたの』と話していました。会社でも英語で困ったことがあると、彼女が頼りにされていたそうです」(前出・近所住民)

 温かい家庭に恵まれた才女が、なぜ50kmも離れた土地に、会ったこともない外国人を訪ね、殺されなければならなかったのか──。

※女性セブン2018年3月22日号

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