新型コロナ感染の予兆、皮膚の異常や川崎病的な症状にも注意を

新型コロナ感染の予兆、皮膚の異常や川崎病的な症状にも注意を

世界ではさまざまな症例が見られている。写真はイタリア(写真/AFLO)

 新型コロナウイルスの大きな特徴は、感染しても症状が出ない人が多いことだ。出たとしても、喉の痛みや咳、微熱など風邪の症状のような軽微なものにとどまり、8割は軽症のまま治る。残り2割が発症から1週間ほどすると徐々に重症化し、治療が必要となる。

 ここが非常に厄介なポイントで、多くの人は感染に気づかないまま外出先や家庭内でほかの人にうつしてしまうのだ。

 だからこそ、世界から寄せられる症例報告は重要となる。世界中の患者増加とともに、新型コロナの新たな症状が次々と報告されている。弘邦医院院長の医師・林雅之さんが指摘する。

「これまでは風邪に似た症状に加えて、嗅覚や味覚の喪失が指摘されていました。ここに来て、イタリアやベルギー、クウェートなどから、重症、軽症とは無関係に新型コロナの発症者に水疱瘡やしもやけのような皮膚症状があることが報告されており、新たな予兆や痕跡として注目されています」

 イタリア・ロンバルディア州の医師による研究では、新型コロナに感染した2割の患者にこういった皮膚症状が現れたという。

「なかでも足のつま先に、真っ赤なしもやけのような症状が出るケースが特徴的。『COVID toe(コビッドトウ)』と呼ばれて注目されています。そのほかにも手の指先や踵にも、しもやけと似た症状が出たり、上半身にじんましんのような症状や赤いブツブツが現れ、痛みやかゆみが続くとの報告もあります」(医療ジャーナリスト)

 林さんが指摘する。

「これらの症状の原因はよくわかっていませんが、血管の詰まりや炎症、免疫機能の低下が関連する可能性があります。本来しもやけは寒いときに発症するもの。これからの季節、身に覚えがないのにこれらの症状が出たら要注意です」

「川崎病」と類似する症状の報告もある。川崎病とは1967年に川崎富作博士が世界で初めて報告した病気。全身の血管に炎症が起き、冠動脈障害や心筋梗塞を引き起こすことも。

 発症は乳幼児に多く、発熱や発疹のほか、唇が赤くなる、舌にいちごのようなブツブツができる、両目の充血、手足の指先の皮がむけるといった症状がある。原因は完全に解明されていないが、過去に大流行したことがあり感染症が引き金となる可能性が指摘されてきた。

「今回新型コロナに感染した子供の一部に川崎病と同じ症状がみられたとの報告があり、イギリスやフランスでは重症化し、死亡した子供もいます。新型コロナと川崎病の関連については調査中ですが、新型コロナによって全身の血管に炎症が引き起こされた可能性があり、欧米各国は川崎病の症状に注意するよう呼びかけています。

 日本では毎年1万人以上の子供が川崎病に罹患しています。難しい病気ではありますが、川崎病自体は感染症ではなくある程度の治療法は確立されていますから、子供の症状を注視したうえで、医師へ相談してください」(医療ジャーナリスト)

 これまで子供は新型コロナで重症化しないとされてきただけに「初期サイン」には充分に気をつけたい。

関連記事(外部サイト)