吉村総理待望論で実現した場合の閣僚名簿を大胆予想する

大阪府の吉村洋文知事に総理待望論 閣僚名簿を大胆予想「橋下徹氏は財務大臣」

記事まとめ

  • 新型コロナ対策で存在感を高めた吉村洋文・大阪府知事に「次の総理」への待望論高まる
  • 政治ジャーナリスト・鈴木哲夫氏は「民間大臣として橋下さんを迎える」と予想
  • 日本維新の会が掲げる消費税減税の実現は「政治力のある橋下氏しかできない」とも

吉村総理待望論で実現した場合の閣僚名簿を大胆予想する

吉村総理待望論で実現した場合の閣僚名簿を大胆予想する

一気に上り詰めることはできるか(時事通信フォト)

 危機の時ほど、政治家は真価を問われる。新型コロナ対策の「決断と実行」で存在感を高めたのが全国の知事たちだ。その中でも、吉村洋文・大阪府知事(44)は「大阪モデル」で常に政府に先んじる一手を打ち、「次の総理」への待望論が高まっている。

 総理への道は容易ではないが前例がないわけではない。憲政史上、知事から一足飛びで総理に上り詰めたのは細川護熙首相ただ1人だ。細川氏は熊本県知事から日本新党を結成してブームを起こし、自民党分裂の政界激動の中、国政進出わずか1年で総理に就任した。吉村氏は日本維新の会という政治基盤も持ちチャンスはありうる。

 国民が「吉村総理」に期待するのは、新型コロナ対応と経済回復、その後の社会情勢の変化に合わせた新しい政治だろう。

 キーマンは橋下徹氏だ。現在は無役の民間人だが吉村氏の後見人的存在で、最も信頼するブレーンでもある。

 政治ジャーナリスト・角谷浩一氏「順序的には橋下氏が先に総理になったほうがいいと思う」と指摘するが、国民の期待はやはり若い吉村総理を橋下氏が支える布陣ではないか。政治ジャーナリスト・鈴木哲夫氏が語る。

「吉村氏が総理になれば、民間大臣として橋下さんを三顧の礼で迎えるでしょう」(鈴木氏)

 吉村内閣の閣僚名簿を大胆に予想すると、橋下氏は財務大臣だ。コロナ後の経済回復に最も有効なのは、維新が掲げる消費税減税だ。「しかし、予想される財務官僚の激しい抵抗を撥ね退けられるのは政治力のある橋下氏しかいない」(維新関係者)という声があがる。

 その橋下氏らの人脈で、民間から幅広い精鋭が集まることも期待される。

「たとえば山中伸弥・京都大学教授。もちろん、iPS細胞研究が最も重要な仕事だが、コロナ危機では特設サイトなどで国民にわかりやすく情報発信してきた。橋下氏とは酒を酌み交わす関係であり、期間限定でも厚労相や、基礎研究重視のために大学の科研費の配分を決める文科相として起用すれば相当なインパクトになる」(同前)

 コロナ後はオンライン診療やネット授業、テレワークの普及のために規制改革も重要テーマだ。

「改革を牽引できるのは在野のベンチャー精神溢れる担当大臣だろう。その点、吉村氏は孫正義氏(ソフトバンクグループ会長兼社長)と医療物資調達で協力関係にあるなど、経営者の独自人脈もある」(大阪府議会関係者)

 台湾の唐鳳(タンフォン)・IT担当相のように、民間出身者が感染拡大阻止に大きな成果をあげた例もある。吉村氏のブレーンでは、この4月、大阪府スマートシティ戦略部長に公募で起用された、日本IBM常務執行役員の坪田知巳氏が注目される。新型コロナ感染者を効率的に追跡するシステム開発にあたる坪田氏はIT業界に人脈が広く、「吉村内閣」はIT戦略を支える人材も集められそうだ。

 永田町の政治家では、自民党から維新とのパイプが太い菅義偉氏の官房長官、総務相などでの起用があり得る。

「大統領型の権限を持つ知事と違い、総理大臣がリーダーシップを発揮するには強い政権基盤、官邸が与党と霞が関に睨みをきかせることが重要になる」(角谷氏)

 その意味では、外相や防衛相も自民党からの起用になる可能性がある。

 ただ、それは国政経験がほとんどなく、外交や防衛、安全保障などの手腕が未知数な40代の政治家に、過剰な期待が集まっているということも意味している。“吉村待望論”は、コロナ危機が浮き彫りにしたこの国の政治危機の裏返しでもある。

※週刊ポスト2020年6月5日号

関連記事(外部サイト)