浜松市で41.1度 名物のウナギやスッポンへの影響は?

浜松市で41.1度 名物のウナギやスッポンへの影響は?

暑い都市というイメージはなかったが…(時事通信フォト)

 8月17日、静岡県浜松市で国内の観測史上最高気温に並ぶ41.1度が記録された。同市在住の70代男性はこう振り返る。

「とてもマスクを着けて外出できる状況ではなかった。生まれも育ちも浜松ですが、経験したことのない暑さ。セミは鳴き止むし、商店街は誰も歩いていなかったから街は死んだように静かだったと聞いている」

 最高気温を記録したと報じられることの多い埼玉県熊谷市や岐阜県多治見市と違い、これまで浜松市には“気温が高い”というイメージはない。静岡地方気象台に聞いた。

「3つの原因が考えられます。前夜に気温が下がらず朝から気温が高かったこと。2つの高気圧に覆われて雲があまり発生していなかったこと。そして、浜松の西側にある愛知県境の山から暖かい風が吹き降りるフェーン現象。この3つが重なったことで記録的な暑さとなったのではないか」

 40度超えの脅威にさらされたのは人間だけではない。同市にある静岡県西部家畜保健衛生所には、鶏や乳牛といった家畜の死亡報告が寄せられた。

 となると心配されるのが浜松名物のうなぎだが、浜名湖養魚漁協に聞くと、「シラスウナギ(稚魚)の漁期は12〜4月で、養殖の池は水温管理されています。また、これまで夏の寒暖でシラスウナギの豊漁、不漁への影響は見られません」とのこと。

 一方、このカンカン照りの暑さを「天の恵み」と喜ぶのが、浜名湖のもう1つの名産品・すっぽんだ。老舗すっぽん養殖場の職員はこう語る。

「すっぽんの養殖は自然と似た環境で育てる露地方式だと肉質が良い。気温が高いほうが大きく育つし、脂ものってきます。今年の夏は例年以上に育っているので秋冬のシーズンが期待できます。業者としてはこの暑さが続いてほしい」

“太陽とすっぽん”の意外な関係であった。

※週刊ポスト2020年9月4日号

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