コロナ患者に接した看護師に医師が「近寄るな!」と言う理不尽

コロナ患者に接した看護師に医師が「近寄るな!」と言う理不尽

看護師たちが「告発」

 医者を一番近くで見ているのは、看護師に他ならない。新型コロナという有事を前に、医者たちの呆れた衛生観念、そして人間性が次々に露呈していく様を、現役看護師3人が赤裸々に語り合った。

Aさん(30代):埼玉県総合病院救命救急科勤務
Bさん(40代):神奈川県大学病院救急外来勤務
Cさん(30代):神奈川県総合病院呼吸器科勤務

A:どこの病院も同じだと思いますが、最近は院内感染を絶対に出さないようにとにかく感染症対策に気を遣っています。私の病院の看護師は、常に100mlの消毒液ボトルを腰に下げて歩き、一度救急室を使ったら最低でも30分以上は消毒作業をする。それなのにうちの先生方は、驚くくらい手指衛生が適当。手袋もマスクもせずに救急室に入ってこようとするから、私たちが必死で「先生、N95(医療用マスク)してください」「手袋してください」って説得する。

B:わかる! 私の病院にはコロナ患者や感染の疑いのある患者さんへの対応をした後は「シャワーを浴びる」というルールがあるから、一晩に2回シャワーを浴びることもある。だけど、ドクターは面倒くさがって1回も浴びないことが多い。

C:知識があるからなのか「大丈夫」と思ってる先生は多いですよね。うちの病院ではコロナ班が患者の対応にあたっています。私は班員ではないですが、診察室を入念にアルコール消毒していると、ある先生が「アルコール消毒しすぎだよ。コロナなんかいないよ!」と言い放った(苦笑)。

B:ルーズなドクターはとことんルーズ。エアーパーテーションで区切っているとはいえ、コロナが疑われる患者さんがいる部屋にマスクもせずに入ってきて、パソコンを立ち上げようとした時は本当に呆れた。

A:コロナ患者に使用した防護服や手袋、ガーゼなんかは有料の「感染性廃棄物」として出す決まりなのですが、うちの先生はそれをケチって、「細かいのは『普通ゴミ』に入れちゃっても大丈夫だよ」と言われたこともあります。

B:一番腹が立ったのは、他の科のドクターに「うつると困るから、近寄るな」って言われたこと。コロナの重症者の処置は本当に大変なんです。呼吸不全に陥った患者さんの口か鼻から肺への気管内にチューブを挿入して気道を確保する「挿管」の時は、患者さんは激しく咳き込むので、飛沫が飛ぶ。もちろん万全の防護をしていますけど、私たちはまさに命懸けで闘っているのに……。

C:酷すぎます! 一般の人ならともかく、医者は現場の苦労を知っているはずなのに。

A:医者の「看護師差別」はどこの病院でも同じですよ。人工呼吸器の数値の設定などは、本来は医者が行なわなければいけないのに、コロナ患者の人工呼吸器の設定だけは私たちがやるようになった。正直、『私たち看護師って何?』って思います。

C:それなのに本当に能天気。病院から「不要な外食は避けよ」とさんざん言われているのに、帰りがたまたま一緒になった既婚の内科医が「ご飯食べて帰ろうよ」「今度、バーベキューやろうよ」って誘ってきました。息抜きはあってもいいとは思いますけど、自粛に対する意識が低いように思えます。

※週刊ポスト2020年9月4日号

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