ゴルフ、バレエ、けん玉も オンラインレッスンが人気の理由

ゴルフ、バレエ、けん玉も オンラインレッスンが人気の理由

オンラインで身体を動かすレッスンは成立しづらいと思われていた(Avalon/時事通信フォト)

 コロナ禍の緊急事態宣言で習い事やスポーツジムなどが閉館状態となったことで、オンラインレッスンが人気となった。これまでも英会話などの語学レッスンはオンラインで行われていたが、コロナ禍を機に、これまでは対面限定と思われていた意外な身体を動かす習い事が人気となっている。ネットサービスに詳しいITジャーナリストの高橋暁子さんが、オンラインレッスンの実態とメリット・デメリット、人気の理由について解説する。

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「娘がオンラインでバレエレッスンを受けた」とある40代主婦は語る。「コロナで学校やバレエ教室も行けなくなってしまったから、せめてオンラインでもレッスンが受けられたらと思って。意外とレッスンできるものだと思った」。大変だったのはZoomなどの使い方やスペースの確保などの方で、子どもはレッスンを十分に楽しめたそうだ。

 これまでも、英会話などの語学レッスンはオンラインで多く行われてきたため、受けたことがあるという人もいるだろう。また英会話などは、話せればいいので、受けたことがなくても想像しやすいはずだ。しかし最近は、体を動かす系のオンラインレッスンが流行中なのだ。これまでは対面限定と思われていた身体を動かす系オンラインレッスンは、一体どのように行われているのだろうか。

 身体を動かす系の習い事のオンラインレッスンは、2つのパターンのどちらかとなることが多いようだ。1つ目は、リアルタイムでZoomやSkypeなどを使って行われるもの。講師の動きを見ながら受講生も画面のこちら側で同じ動きができ、普段のレッスンをオンライン化したものと言えるだろう。2つ目は、自分の動きを動画に撮ってLINEなどで送り、後からアドバイスをもらうものだ。

 やり方こそ違うが、映像でレッスンを行うことで、正しい動きがわかったり、アドバイスを受けることができるのだ。意外だが、身体を動かすこととオンラインレッスンは相性がいいというわけだ。

復習しやすいが音と場所は課題

「教室まで少し距離があったから、オンラインレッスンにしたら往復の時間がなくて楽だった。終わったらすぐに他のこともできるし。でも、レッスン仲間と会えないのはちょっと微妙かな。あと、先生にポーズを直してもらえないから、できているか心配かも」と、オンラインヨガレッスンに参加した30代の女性会社員は語る。

 オンラインでゴルフレッスンに参加したという40代男性会社員は、自分のスイングの動画を撮って講師に送り、後からアドバイスをもらった。「図解もあり、自分のスイングの癖がわかって、なかなかよかった。ただ撮影が大変で結局家族に手伝ってもらったし、リアルタイムのアドバイスがもらえないのは少し残念」。

 オンラインレッスンのメリットは、やはり時間と場所にとらわれないことが大きい。対面の教室は決まった時間に決まった場所に行かねばならないものだが、移動時間がないことで効率よく参加できる。マンツーマンの場合は、都合さえ合えばどんな時間でも参加可能だし、地域に縛られることもなくなる。もちろん、感染のリスクもゼロだ。

 対面の場合より低料金なこと、動画で何度も見られるため復習しやすいことなどもメリットだろう。子どもの場合は親がレッスンを見られるとか、他の人の目がないので対面より緊張せず参加できるという面もあるようだ。

 一方のデメリットについては、気持ちの切り替えが難しいとか、仲間ができないなどの他、物理的な問題が出てくる。

 たとえば、ピアノ教室などは防音となっているものだが、自宅ではそうはいかないことが多い。大きな音が出せないため、参加できないという話を聞いた。講師側はマイクを用意して音質を確保するようにしているが、「通信が途切れたり音の遅延があることがあり、合奏は難しい」という。

 また、冒頭のオンラインバレエレッスンに子どもが参加したという40代主婦も、「全身を映すためにはある程度の部屋の広さが必要。手足を上げるスペースだけでなく、全身を映すために少し離れた距離から撮らなければいけないので」と、場所の確保にも苦労したそうだ。

制限はあるも参加しやすいオンラインレッスン

 コロナ禍で人気になったものの一つに、けん玉がある。室内でできる身体を使った遊びということで注目されたのだ。けん玉にも級位や段位があるが、検定もオンライン対応しており、オンラインレッスンなども行われていた。

 筆者の子どもはけん玉チームに入っており、緊急事態宣言中、仲間とオンライン練習会をしたことがある。Zoomを使ったのだが、やはり「意外とできる」というのが感想だ。直接会わないとできない練習もあったが、技を決めて成功率を競ったりなどはでき、一人でやるより練習になった。

 もちろん対面とは違うこともある。たとえばZoomは離れた場所からの音を拾ったり、素早い動きを捕捉するのは苦手なようで、画面上ではうまく確認はできなかった。そこで、自己申告制をベースに進めたことが大きく違う点だ。けん玉界のオリンピックである「けん玉ワールドカップ」も今年はオンライン開催だったが、やはり判定は自己申告制をベースに画面で確認しながら行われた。

 外出自粛で身体を動かす機会が減ってしまった分、オンラインで身体を使うレッスンなどは多くの人に救いになったと思う。オンラインにはできることに制限はあるものの、うまく取り入れることで大きなメリットが得られるだろう。オンラインレッスンなら気軽に始められるので、この機会にトライしてみてはいかがだろうか。

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