病院に行って病気になるリスク 結局家で寝るのがいちばんか

病院に行って病気になるリスク 結局家で寝るのがいちばんか

病院の待合室などで病気に感染するリスクもある(写真/時事通信フォト)

 新型コロナウイルスが収束しないまま、インフルエンザ流行の季節がやってくる。インフルエンザの年間死亡者数は、世界で約25万〜50万人、日本だけでも3000人以上にも上り、新型コロナより危険ともいわれる。

 そして、これからの季節は、病院に行くだけでインフルエンザなどの感染症がうつるリスクが高まるという。新潟大学名誉教授の岡田正彦さんはこう語る。

「病室や診察室の仕切りなどに使われているカーテンは、看護師から患者まで誰もが触っています。いまはどこの病院もアルコール消毒など感染症対策は徹底していますが、何百枚もあるカーテンをすべて消毒するのは難しい。カーテンをめくって診察室に入るような病院は、感染リスクが高いと心得てください」

 さらに、処方される薬についてもメリットばかりではないようだ。

「下痢や風邪、インフルエンザなどは、病院に行っても不要な薬を出されるだけです。下手に薬をのめば、かえって治りが遅くなることもある。家で温かくして寝ているのがいちばんです」(岡田さん)

 現在は、病院へ行かなくてもオンラインで医師の診断を受けることもできる。体調が優れないときこそ、無理に病院へ行こうとするのではなく、自宅待機で様子を見るのがコロナ禍の新常識だ。

 厚生労働省「人口動態統計月報」では意外な数値が並び、医療関係者を驚かせている。9月に公開された今年1月から4月までの国内死亡者数を昨年同時期と比べると、今年の方が1万200人以上も少ないことがわかったのだ。

 死因の中で最も減少しているのは呼吸器系の疾患で、6708人も減っている。その背景には、新型コロナ感染対策として多くの人々が「手洗い、うがい、マスク」を徹底するようになり、インフルエンザや風邪などにかからなかったことがあるとされる。

 注目すべきは、循環器系疾患の死者が昨年に比べて5629人も減少した点だ。ただし、大幅な減少をしているのは65才以上の高齢者であり、65才未満の世代では昨年と大きな変化はない。

 循環器系疾患の中でも、65才以上では急性心筋梗塞1423人、心不全1407人、脳卒中1691人も減少した。これは決して小さな数ではない。

 このように、コロナ禍に高齢者の死亡率が下がった最大の要因は「外出自粛」にあると熊本大学病院地域医療支援センター特任助教授の高柳宏史さんは考える。

「毎年、冬場になると心筋梗塞や脳梗塞の患者が増えます。これは、室内と外気の激しい寒暖差による“ヒートショック”によって引き起こされることが多い。今年の1月から4月は、コロナ禍を避けて外出する高齢者が少なかった。寒暖差ストレスを受けなかったことが死亡率を下げたとも考えられます」(高柳さん)

 猛暑の時期は熱中症を避けて涼しい室内で過ごすことが推奨されたように、寒い季節は暖かい室内で過ごすことが、感染症対策にも、死亡率を下げるためにも最も効果的だ。

 ただし、運動不足によって健康を害する危険を忘れてはいけない。薬をのむことや病院へ行くこと以上に、室内でできるストレッチや軽い筋トレなどの運動を欠かさないようにしよう。

※女性セブン2020年10月15日号

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