リニア新型車両 静粛性が向上、座り心地はグリーン車並み

リニア新型車両 静粛性が向上、座り心地はグリーン車並み

リニアの新型車両が外観も内装も公開

 東京・名古屋間を最短40分で結ぶ、開業準備中のリニア中央新幹線の新型車両が公開された。空気抵抗を少なくするために先端形状を変えるなどした改良型試験車が、報道陣や関係者らを初めて乗せて走行したのだ。

 山梨県にある山梨リニア実験線は全長42.8キロ。新型車両は時速500キロメートル超で走行し、乗車した関係者からは「新幹線と同じようなゆったりした乗り心地」という声が聞かれた。今回の新型車両は従来の「L0系」に比べ空気抵抗を13%減らしたモデルで、「消費電力や車外騒音を低減させる」(JR東海)という。この日も数回の500キロ走行をスムーズにこなした。

 安全面についても向上した。従来は空調や照明などの電力供給のために、灯油を燃料とするガスタービン発電装置を利用していたが、新型車両ではそれを非搭載とし、リスクを下げた。ちなみに、新しい電源はスマートフォンなどにおける“非接触充電”と同じ原理の「誘導集電方式」。トンネル走行の多いリニア車内を明るく照らしていた。

 車内の快適性もアップ。従来車両でも車内騒音は新幹線と大きく差を感じない造りだったが、新型車両では吸音効果のあるガラス素材や膜素材の内装を天井部分などに施し、車内の反射音を低減させたという。素材については先頭車両と中間車両で違ったタイプを採用しており、両者とも報道陣に公開した。2種類の内装について、リニア実験センターの大島浩所長は「今後、比較していく。良いとこ取りをするかもしれない」と、さらなる改良の可能性にも言及した。

 座席で利用できる電源プラグはUSBに統一され、コンパクトに。座席も背もたれを高くしてクッション性を増したほか、リクライニング連動座面にしたことなども注目されている。座ってみるとふかふかで、まるで新幹線のグリーン車のようだった。

 車体や車内に関しては「営業運転で運用できるレベルに達している」(鉄道ジャーナリスト)が、静岡県が準備工事を認めていないことから、当初目標としていた2027年の開業は厳しくなっている状況だ。

 日本の技術の粋を集めたリニアで旅ができる日はいつになるだろうか。

関連記事(外部サイト)