鳩山由紀夫氏 「論客」として「一段階上のレベル」へ

鳩山由紀夫氏が論客として『パワーアップ』したとの声 息子にたしなめられることも

記事まとめ

  • 鳩山由紀夫氏が論客として『パワーアップ』したと中川淳一カ氏が述べている
  • ツイートが多数RTされ、堀江貴文氏に呆れられたことなど頻繁にネットニュース化される
  • NIKEの動画についての発言が息子にたしなめられたり、非現実的な提案もしているという

鳩山由紀夫氏 「論客」として「一段階上のレベル」へ

鳩山由紀夫氏 「論客」として「一段階上のレベル」へ

ツイッターによる発言が注目されることも多い鳩山由紀夫氏(時事通信フォト)

 当時の「民主党」代表として第93代内閣総理大臣を務めた鳩山由紀夫氏(73)。現在、ツイッターのフォロワー数は82.7万人。ネットの「論客」として「パワーアップ」する鳩山氏の存在感について、ネットニュース編集者の中川淳一カ氏が解説する。

 * * *
 鳩山由紀夫氏が最近「論客」としての存在感を高めている。同氏のツイートが多数RTされ、頻繁にネットニュース化される状態なのだ。「カテキンを含んだ紅茶や緑茶がコロナウイルスに対して有効であることが実験で示されたと伺った」と書いたかと思えば、堀江貴文氏から「こんな人が首相やってたなんて、、、」と呆れられ、これもニュースになる。

 そんな鳩山氏に対し、苦言が呈された。NIKEが作った『動かしつづける。自分を。未来を。 The Future Isn’t Waiting.』という動画についてだ。この動画は日本人、在日コリアン、黒人と日本人のハーフとみられる3人のサッカー少女の葛藤を描いたもので、YouTubeで1100万回以上再生されている。

 この件については「日本を差別国家のように描いている」などの意見が出て、NIKEの不買運動が発生する事態になった。表現の自由だし、企業のメッセージに部外者がガタガタ言う必要もない。動画自体もリアルな実体験をベースとしているので事実は事実。よって私はこの不買運動には反対だ。そんな中、この動画に飛びついたのが鳩山氏である。

〈Nikeがとても感動的な映像を流している。日本人はどこかで韓国人や黒人より優れていると信じて彼らを蔑視している。心の壁を作っている〉

 これに対し、一般社団法人日本先進会代表理事で鳩山氏の長男・紀一郎氏がこうツイートした。

〈これこそが日本人を一括りにしていて、差別的な考え方ですので、看過できません。父には取り消すように伝えます〉

 動画に共感した父が日本人に潜む差別意識について言及したら、息子から「それこそ差別主義である」とたしなめられた形だ。

 こうした「息子から親への苦言」というものでよく知られているのは、高須クリニック院長の高須克弥氏の息子・力弥氏が〈父は相手を挑発する目的で軽々しく差別語を発言する性格で、その点をなんとか改めてもらいたいと思っております〉がまず一つ。そして、森友学園問題の籠池泰典氏の長男・佳茂氏は『籠池家を囲むこんな人たち』という書籍を書くほか、サイトiRONNAでは同書からの抜粋で『籠池佳茂の決意「左翼に洗脳された両親、必ず救ってみせる」』という記事が登場したりもした。さらに、2019年の参院選で安倍晋三氏の街頭演説に訪れた父に対し「選挙妨害して。目を覚ませ!」と声を荒らげる場面も。当然ツイッターでも父には度々苦言を呈してきた。

 息子だからこそできることなのかもしれないが、それにしても最近の鳩山由紀夫氏はぶっ飛び過ぎている。「若者たちがGoToキャンペーンでコロナを拡散させて家に持ち込んでいるのではないか」と述べたうえで、「年配者の多い菅内閣、ますます『動か内閣』になる」と若者と高齢者どちらを批判したいのか分からない。さらには、国民全員に無料でPCR検査を受けさせるべき、と非現実的な提案もする。

 かつて「ルーピー」と米から呼ばれた天然っぷりは相変わらずだが、トンデモ科学を紹介するなど、一段階上のレベルへ行ったか。

【プロフィール】
中川淳一郎(なかがわ・じゅんいちろう)/1973年生まれ。ネットで発生する諍いや珍事件をウオッチしてレポートするのが仕事。近刊に『恥ずかしい人たち』(新潮新書)

※週刊ポスト2020年12月25日号

関連記事(外部サイト)