元厚労省医系技官 コロナ対策で経済止めれば医療ではなく社会が崩壊

元厚労省医系技官 コロナ対策で経済止めれば医療ではなく社会が崩壊

医療か、経済か(時事通信フォト)

 新型コロナウイルス対策をめぐり常に議論なるのが「経済優先」か「封じ込み優先」かだ。元厚労省医系技官の木村盛世氏に見解を聞いた。

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 新型コロナウイルスの致死性は他のコロナウイルス、SARSやMERSといった毒性の強いウイルスと比べて明らかに低い。

 季節性インフルエンザと比べても、日本国内の年間死亡者数1万人に対し、新型コロナは12月中旬時点で約3100人。新型コロナが他の感染症と比べて怖くないことは明白です。

 今、医療崩壊寸前だというアナウンスがされています。新型コロナ患者を受け入れる病床が足りなくなりつつあるといわれていますが、この程度の感染者数で医療崩壊が懸念されること自体がおかしい。

 毒性の強くない新型コロナを、「指定感染症2類相当(一部I類)」という高いレベルに指定してしまったため、新型コロナ患者の受け入れ病院が限定されてしまった。これが医療崩壊危機の実態です。

 指定感染症2類相当から、季節性インフルエンザと同じ5類にまで引き下げれば、受け入れられる病床は一気に増え、危機は解消するはずです。が、実際は過剰に怖がった結果、受け入れ病床不足が生じ、「医療崩壊を防ぐため」と称して自粛強化を行ない、経済を止めようとしている。何でそんなことをするのでしょう。

 経済を止めれば、国民の経済活動が停滞し、医療ではなく社会そのものが崩壊します。早急に新型コロナ対策を実際の危険レベルに応じた対応に改めなければなりません。今の状態は、新型コロナを大げさに危険視し、経済を止め、社会崩壊に舵を切っているとしか言いようがありません。

※週刊ポスト2021年1月15・22日号

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