緊急事態宣言中に銀座豪遊の松本純氏ら 次の選挙は苦戦必至

緊急事態宣言中に銀座豪遊の松本純氏ら 次の選挙は苦戦必至

次の選挙で苦戦を強いられる議員は?(中央は松本純氏、時事通信フォト)

 菅義偉・首相は、次の総選挙を衆院議員の任期満了が近い9月まで引き延ばすとみられている。しかし、新型コロナウイルス対応で失敗を続ける政治家たちに、国民はもう黙っていられない。「落選運動」であれば、選挙が始まる前に実行することができる。憲法学者の上脇博之・神戸学院大学法学部教授が指摘する。

「落選運動とは、政治家の問題ある言動を取り上げて“こういう人は次の選挙で落選させよう”と国民に伝える表現活動であり、憲法で保障されている言論、表現の自由に含まれる。特定の候補者を当選させる目的で行なわれる選挙運動にはあたらないので、誰でも、いつでも行なうことができます」

 政治を変えるために国民ができる“究極の実力行使”といえる。

 その落選運動の対象となりうるのが、コロナ禍で自分のために“議員特権”を使ったと批判を浴びたのが石原伸晃・元幹事長だ。

 緊急事態宣言下の今年1月21日、石原派の議員らと会食した後、午後に東京医科歯科大学病院でPCR検査を受けて翌日に陽性と判明。無症状だったが、即、同大学病院に入院した。

 東京では高熱などの症状があっても病床がいっぱいで自宅待機中の感染者があふれている。一般人なら、陽性判定が出て入院を希望しても、無症状の段階で受け入れてもらえるとは考えにくい。

 批判が高まると、石原氏は1月31日に退院し、「病床の逼迫にも鑑み、完治には至っていないが、自宅療養に切り替えた」とコメントを出して火消しに走った。

「外出自粛要請」の“適用外”となるのも議員特権だ。

 緊急事態宣言中に銀座のクラブで深夜まで豪遊し、しかも「1人だった」と嘘までついた自民党の松本純・国対委員長代理、同席していた田野瀬太道・文部科学副大臣、大塚高司・国対副委員長は役職辞任の上に自民党を離党した。

 非常事態宣言を受けて自民党が議員に会食自粛通達を出した当日(1月8日)に福岡で飲食を伴う多人数の会合に出席した石破茂・元幹事長も責任を免れない。

 しかし、同じく銀座豪遊をしていた公明党の遠山清彦・元財務副大臣が議員辞職したことに比べると、松本氏らが離党だけで今も議員バッジをつけていること自体が“大甘処分”といえる。政治アナリスト・伊藤惇夫氏が語る。

「政治の世界には便利な言葉があって、どんな不祥事を起こしても、当選すれば“禊が済んだ”として免責されてしまう。自民党が銀座で豪遊した3人を議員辞職ではなく離党させたのも、“無所属で勝ち上がってきたら復党させる”という含みがある。これで次の選挙で当選させたら、クラブ豪遊を有権者が認めたことになってしまう」

 それなら国民が議席を奪うしかない。政治ジャーナリストの野上忠興氏は、“特権濫用”議員たちは、コロナ戦犯のなかでも「落選」させやすいと指摘する。

「元自民党の松本、田野瀬、大塚の3氏は前回総選挙では小選挙区で当選したが、今回は苦戦を免れない。しかも、離党で比例代表への重複立候補ができないから小選挙区で落選すれば議員バッジを失う。派閥領袖の石原氏も、今回の入院で議員特権批判を浴びて選挙情勢は厳しくなっている」

※週刊ポスト2021年2月26日・3月5日号

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