アダン葉帽子の技を継ぐ 糸数さん、伊江島に半年通い習得

アダン葉帽子の技を継ぐ 糸数さん、伊江島に半年通い習得

アダン葉帽子の作り方を伝える講師の糸数弓子さん(左)=9月28日、伊江村農村環境改善センター

 【伊江】伊江村教育委員会(宮里徳成教育長)は中央公民館講座の一環で、アダンの葉を原料に昔ながらの手法で帽子を作る「アダン葉帽子作り講座」を8月から全7回、村農村環境改善センターで開いた。参加者は葉の香りが漂う味わいのある手作りの帽子を作り上げた。講師は宜野湾市在住の糸数弓子さん(39)。伊江島のお年寄りから伝統ある帽子作りの技法を習得。介護の仕事の傍ら、アダン葉帽子を作り続けている。

 糸数さんは2011年、帽子の存在を知り「編みたい」と感情を高ぶらせると、祖父の形見の帽子が目に入った。母方の祖母が編んだものだと母から聞かされた。伊江島の大城ナツさんの名を知り、名前だけを頼りに生後5カ月の子を連れて来島。大城さんの元に約半年間通い、技法を習得した。
 現在83歳の大城さんも二十数年前に伊江島のお年寄りから「年を取ったから受け継いでほしい」と言われて習った。さらにその技法を受け継いだ糸数さん。「大城さんから習ったという特別な思いで、島の人に伝えることを引き受けた。アダン葉帽子は、人の手と葉っぱだけで編むという『自然さ』に魅力を感じている」と語った。

 アダン葉帽子は別名、沖縄パナマ帽子でアダンの葉の周りのトゲを取り除いて細かく裂き、熱湯で煮て天日干しで乾燥させて材料を整える。

 参加者は幅3〜5ミリくらいに裂いた葉を350本から500本、各自で準備。3本1束を格子状に重ね、根気よく編み込んで帽子を完成させた。作品は同村で来年予定されている伊江島チューパンジャまつり2017の会場で展示される。(中川廣江通信員)