神奈川県医師会、コロナ問題「専門家やコメンテーターにごまかされないで」と呼びかけ 称賛集まる

神奈川県医師会、コロナ問題「専門家やコメンテーターにごまかされないで」と呼びかけ 称賛集まる

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 神奈川県医師会の菊岡正和会長が、県民に向けて「お願い」を発表。その内容に納得と称賛の声が集まっている。

 菊岡会長は「侮らないで」と呼びかけ、「連日の報道で、親も子供もストレスで大変ですとマスコミが取り上げています。だから、ストレス発散のために、外出したいという気持ちもわかります。爆発的な感染拡大に若い人たちに危機感はないのは当然かもしれません。若い人は感染しても比較的軽症ですむとの報道があるからです。しかし現実は違います。若い人でも、重症化して一定数以上は死亡するのです。現実を見つめてください」「今は我慢する時なのだということを、ぜひ理解してください。出来るだけ冷静に、そして自分を大切に、そして周囲の人を大切に考えてください」と呼びかける。

 また、「ごまかされないで」として、「この新しい未知のウイルスに、本当の専門家がいません。本当は誰もわからないのです。過去の類似のウイルスの経験のみですべてを語ろうとする危うさがあります。そして専門家でもないコメンテーターが、まるでエンターテインメントのように同じような主張を繰り返しているテレビ報道があります」と記述。

 続けて、「視聴者の不安に寄り添うコメンテーターは、聞いていても視聴者の心情に心地よく響くものです。不安や苛立ちかが多い時こそ、慎重に考えてください。実際の診療現場の実情に即した意見かどうかがとても重要です。正しい考えが、市民や県民に反映されないと不安だけが広まってしまいます。危機感だけあおり、感情的に的外れのお話を展開しているその時に、国籍を持たず、国境を持たないウイルスは密やかに感染を拡大しているのです」とコメンテーターに苦言。

 さらに、「さっさとドライブスルー方式の検査をすればよいという人がいます。その手技の途中で、手袋や保護服を一つひとつ交換しているのでしょうか。もし複数の患者さんへ対応すると、二次感染の可能性も考えなければなりません。正確で次の検査の人に二次感染の危険性が及ばないようにするには、一人の患者さんの検査が終わったら、すべてのマスク・ゴーグル・保護服などを、検査した本人も慎重に外側を触れないように脱いで、破棄処分しなければなりません。マスク・保護服など必須装備が絶対的に不足する中、どうすればよいのでしょうか。次の患者さんに感染させないようにするために、消毒や交換のため、30 分以上 1 時間近く必要となります。テレビなどのメディアに登場する人は、本当のPCR検査の実情を知っているのでしょうか。そして、専門家という人は実際にやったことがあるのでしょうか」と再度苦言を呈す。このほかにも、医療関係者への偏見を止めるよう促すなど、現場に携わる医師として、「切実な訴え」が述べられていた。

 この「お願い」はネット上で拡散され、「神奈川県民だけではなく全国民に向けたもの」「医療現場の声が詰まってる。貴重」「テレビに出ているコメンテーターや専門家がいかにいい加減かわかった」と、称賛の声が相次いだ。

 新型コロナウイル感染報道については、「いたずらに恐怖を煽っている」「批判ばかりで不愉快」という声がある。医師会のような実際に医療の現場で戦っている人物の声を取り上げ、理解や協力を呼びかけることが、今求められているのではないだろうか。

文 神代恭介

記事の引用について
公益社団法人神奈川県医師会
神奈川県民医師会からのお願い https://kanagawa-med.or.jp/images/about_coronavirus.pdf

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