門倉氏は手紙の後に失踪、うつ病が原因で失踪する理由とは? 捜索願の届け出にも注意

門倉氏は手紙の後に失踪、うつ病が原因で失踪する理由とは? 捜索願の届け出にも注意

門倉健氏

 5月15日から行方が分からなくなっていた元中日ドラゴンズ・二軍投手コーチの門倉健氏が、6日の夜に横浜市内の自宅に帰宅していたことが7日、判明した。妻の民江さんが門倉氏の公式ブログを通じて帰宅を報告し、門倉氏が医師からうつ病の診断を受けたことや、現在は「家族すら失踪の理由やこれまでの経緯を聞くことが出来ない状態」であることを明かしている。

 門倉氏は、5月15日にファームの練習を無断で休んで以降連絡が取れなくなり、翌16日には家族から警察に捜索願が出されていた。その後、20日付の消印で二軍マネージャー宛てに退団願が届き、球団は26日に退団を発表。21日には民江さん宛てにも「また連絡します。突然のことでごめんなさい」と書かれた手紙が届いていた。

 失踪当時にはすでにうつ病だったのかどうかは分からないが、うつ病を患っている人が行方不明になってしまうケースはそう珍しくない。そこには、いったいどんな理由があるのだろうか。

 うつ病の人が失踪する理由の一つには、自殺を目的とするものがある。「自殺念慮」は、「強い抑うつ気分」や「物事への興味の喪失」といったうつ病の代表的な症状の一つだが、うつ病患者が自殺を目的に失踪する場合、計画性の有無にかかわらず、相当な覚悟を持って臨んでいる可能性が非常に高いため、一刻も早い捜索が必要となる。

 現実逃避を目的とするものもある。例えば、働き過ぎによる過労が発症のきっかけになっている場合、会社だけでなく、往来していた家も含めた生活圏全体が苦になってしまうケースもあり、「どこか遠くへ行きたい」という思いから失踪に至るケースもある。うつ病は不眠や過眠、倦怠感、頭痛やしびれなどの身体症状を伴うこともあるが、ストレスとなっていた生活圏を離れるとこうした症状が緩和することもある。

 また、うつ病を発症するきっかけには「人間関係のトラブル」や「身内との死別」といったショックを受ける出来事や、就職・転職といった大きな環境の変化などが代表的なものとしてよく挙げられるが、意外なことに、結婚や妊娠・出産、昇進など本来なら喜ばしい出来事がきっかけになることもある。またこうした環境要因だけではなく、本人の性格や気質など内的な要因も複雑に絡み合って発症すると考えられている。例えば、責任感が強く几帳面で、周囲によく気を遣うような真面目な印象の人がうつ病になりやすいとされているが、自己中心的な振る舞いが目立つ人や、依存的な人、他罰的な考え方が強い人なども罹患リスクが高いと言われている。

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 では、実際にうつ病患者が失踪した場合はどうすればいいだろうか。

 行方不明になってしまった場合、まずは警察への届け出が必要となるが、警察に届け出る際の行方不明者の区分には、「一般行方不明者」と「特異行方不明者」の2種類がある。後者は事故や事件性が高く早急な捜索を要するもので、前者はそれ以外の一般的な家出人として扱われる。うつ病をはじめとする何らかの精神障害の状態にある人の失踪や、診断の有無にかかわらず、遺書があったり、普段の言動や行動から自殺のおそれがある失踪者は「特異行方不明者」に該当し、より迅速で積極的な捜索活動が行われる。

 また、行方不明者の捜索を専門としているNPO法人や探偵社に依頼するという方法もある。

 なお、門倉氏の失踪騒動については、これまでにも複数回あったことや、特に今回はW不倫疑惑が発覚した後の失踪であること、かねてからギャンブル問題や借金癖があることなどが一部で報じられている。こうした報道受け、ネットでは、「本当にうつ病なのか?」「うつ病はカモフラージュなのでは」という懐疑的な見方もある。

 また、代表的なうつ病の症状と照合して、「思い詰めている状態なのに手紙が書けるのはおかしい」「物事への興味がなくなるならギャンブルにはハマりにくいはず」などの矛盾を指摘する声もあるが、うつ病の症状や傾向には個人差がある。文章を書ける人もいれば、ギャンブル依存症とうつ病を併発している人もいるというのが実際のところだ。

 何はともあれ、まずは門倉氏の回復を祈りたい。

文:心理カウンセラー 吉田明日香

記事内の引用について
門倉健氏のオフィシャルブログより https://ameblo.jp/kadokura-ken/

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