口コミに低評価をつけたカップル、名誉棄損で約1200万円を払うよう訴えられる 原因は杜撰な対応

口コミに低評価をつけたカップル、名誉棄損で約1200万円を払うよう訴えられる 原因は杜撰な対応

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 昨今、ネット上の口コミや評価は、お店の売り上げを左右する重要なツールかもしれない。海外では、大手サイトに低評価を投稿したために、大変な事態を招いた人がいる。

 米ワシントン州の屋根修理会社が、名誉棄損、営業妨害に当たる行為を受けたとして、同州在住の男女に損害賠償を求めて訴えたと海外ニュースサイト『KGW8』『Newsweek』などが7月24日までに報じた。

 記事によると、男性Aおよび女性B(ともに年齢不明)は、同州バンクーバーで生活を共にする同棲カップルだ。数カ月前、2人の暮らす家の屋根裏部屋で、雨漏りが発生したそうだ。2人は大家に雨漏り発生を報告、大家は修理業者を手配した。

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 後日、修理業者が2人の家を訪れた。屋根裏部屋を確認してもらったところ、屋根など修理の必要な箇所が複数見つかったそうだ。Bは修理期間がどのくらいになりそうか尋ねたが、修理業者は「明日、会社の事務所に電話をして聞いてくれ」と返答した。

 翌日Bは、修理業者に電話連絡。応対した受付の女性は「大家さんに聞いてください」と言うだけで、何も答えてくれなかったという。責任者に代わってほしいと伝えても、受付女性は鼻で笑い、「私が事務所の責任者ですから」と一蹴、電話も切られた。Aも連絡を入れたが、Bと同じような対応をされたという。

 AとBは、受付女性の対応に怒り心頭。大手地図サイトの口コミに書き込んだ。修理業者に評価1(5段階中)をつけ、「受付女性から無礼な扱いを受けた」などと書いたという。さらにAは、企業と一般顧客との紛争解決を扱う非営利団体に苦情の申し立てを行い、修理業者の対応改善を求めた。

 しかし、非営利団体は、Aの申し立てを受理していない。その理由を「あくまでも、修理業者と契約したのは大家。借主であるAは修理業者の直接の顧客ではない」と説明。直接の当事者ではないため対応できないスタンスのようだ。しばらくしてBは、修理業者のオーナーから「ネット上の口コミの評価を取り消してほしい」の携帯メッセージを受信した。Bは警察に通報し、A、Bには直接連絡を取らないよう注意してもらったという。

 その後、6月末に2人は、低評価をつけた修理業者の弁護士から手紙を受け取ったそうだ。内容は、名誉棄損、故意に営業を妨害したとして、約1200万円の損害賠償を求める訴状であった。修理業者側は、「2人は本件修理に関する当事者ではなく、女性従業員の対応は妥当、書き込みの内容は名誉棄損に当たる」と主張している。

 現在、2人も代理人の弁護士に依頼し、裁判の準備を進めている。なお、2人の暮らす家の屋根は別の業者に修理してもらい、雨漏りはなくなっているという。

 このニュースが世界に広がると、ネット上では、「訴えられると思ったら、悪い評価を付けられなくなる」「言論の自由はどこへ?」「同棲カップルの主張が事実なら、口コミは取り消す必要ない。悪徳修理業者に負けるな!頑張れ」「たかがネットの口コミ。器の小さい修理業者だな。賠償金狙いか?」「同棲カップルが悪いな。大家が契約した修理業者だ。大家以外に情報を教える必要はない」「このカップルの態度が悪かったから、修理業者も許せなかったのだろう」「どっちもどっちだ」など様々な声が上がった。

 ネットの口コミや評価は、実際にサービスを利用した人の声が反映される。影響力は極めて大きい。悪い評価を付ける場合は、より慎重な対応が求められるのかもしれない。

記事内の引用について
Washington couple sued for $112,000 after leaving one-star reviews(KGW8)より
https://www.kgw.com/article/news/investigations/washington-couple-sued-left-one-star-reviews/283-4acdc1d7-57e9-4bb1-80f4-f4162b0e844c
Couple Says They're Being Sued $112K for Giving 1-Star Review to Roofing Company (Newsweek)より   
https://www.newsweek.com/couple-says-theyre-being-sued-112k-giving-1-star-review-roofing-company-1612772

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