トイレで白骨化 夫の死後に年金を不正受給し再逮捕、68歳女に同情の声も

トイレで白骨化 夫の死後に年金を不正受給し再逮捕、68歳女に同情の声も

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 8月23日、集合住宅の部屋で死亡した夫を放置したとして逮捕された愛知県岡崎市の無職・68歳の女が、夫(当時75歳)の年金を不正に受け取った疑いで再逮捕された。メ〜テレ(名古屋テレビ)の公式サイトが18日に情報を更新して明らかとなった。

 岡崎署などによると、8月23日午前、女の住む集合住宅の大家から「異臭がする」「住民と連絡が取れない」と通報を受けた捜査員が部屋に向かうと、トイレで便座に座った夫の“ミイラ遺体”が見つかったという。遺体は亡くなってから4〜8か月が経過しており、一部白骨化していたようだ。

 警察によるその後の調べで、女は夫が亡くなってからも役所に死亡届を提出せず今年6月〜8月にかけ、夫の口座に振り込まれた年金およそ42万円をだまし取った疑いが持ちあがった。この件について女は容疑を認めているという。女は夫と2人暮らしで、すでに死体遺棄の罪で起訴されている。

 この事件にネットには、厳しい年金生活に関するリアルな声が寄せられている。「きっと近所の付き合いもなかったんでしょう。この事件を擁護するつもりはないが、自分も含めたくさんの高齢者が働いているのが現実ですよ」「私は70歳ですが年金少ないです。田舎暮らしなので生活はできてますが、不正受給にゆらぐ気持ちはわからないわけではないです」「ちょっと他人事とは思えない事件です。うちの母親の年金額を見て驚いたので。とくに自営業は厳しいみたいですね」などの意見もあった。

 内閣府の「高齢社会白書(2017年版)」の調査資料によると、全国の60歳以上の男女で家計にゆとりがなく「多少心配」「非常に心配」と回答した割合は全体の34.8%を占めている。1か月あたりの平均収入額(年金を含む)は「10万円〜20万円未満」が32.9%と最も高く、「5万円〜10万円未満」も15.2%と3番目に高い。「5万円未満」の5.0%と合わせ、60歳以上の男女の約5割が月20万円未満で生活している。これに加えて、2017年の労働力人口のうち、65歳以上は821万人。全国の労働力人口総数に占める65歳以上の割合は、前年度11.8%からさらに上昇し12.2%と増え続けている。年金だけでは経済的に生活が困難という高齢者の現状が、その一因といえるだろう。

 また、60歳以上で子や孫の生活費を負担している高齢者も少なくないようで、出費もそれなりにかかっている。今回の事件では、意図的に夫の年金を不正受給していたかは定かではないが、経済的に厳しい高齢者の現状は他人事ではないのではないだろうか。

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