【大学受験】原因は夏休みの夜更かし・朝寝坊「受験うつ」に注意

夏の夜更かしで"受験うつ"も

【大学受験】原因は夏休みの夜更かし・朝寝坊「受験うつ」に注意

【大学受験】原因は夏休みの夜更かし・朝寝坊「受験うつ」に注意

受験生の抑うつ症状の推移

 日本メンタルヘルス研究センターと本郷赤門前クリニックの調査によると、夏休みに夜更かし朝寝坊をした影響で、「受験うつ」を発症しやすいことが明らかになった。リオデジャネイロ五輪開催により、例年以上に「受験うつ」が多発することが予想されるという。

 調査は2015年4月〜2016年3月の期間、大学受験を目指している東京都の高校3年生21名を対象に、心療内科医による1年を通した対面の問診を実施。大学入試に挑む受験生のメンタル面の推移を調査し、その要因を分析した。なお、「受験うつ評価尺度」とは、HAM‐Dハミルトンうつ病評価尺度を受験生の実情に合わせて改訂したものである。

 調査の結果、受験生の抑うつ症状の程度を表す「受験うつ評価尺度」は、入試が行われる1月と2月がもっとも高くなっているが、前月からの増加量は9月が年間を通して最大となった。その要因を分析したところ、59%の受験生に「夏休みの生活リズムの乱れ」が認められ、ついで「新学期への不適応」53%、「成績不振のストレス」35%、「親や先生への反発」29%となった。2番目の多かった「新学期への不適応」に該当した受験生の大半は、「夏休みの生活リズムの乱れ」にも該当していた。

 夏休みに夜更かし・朝寝坊の生活を送った受験生は、新学期にもとの生活リズムに戻すのが困難になり、ストレス耐性を低下させて受験うつに陥るケースが多いことが確認できたという。

 受験うつの症状としては、「親が声をかけると『うるさい』『放っといてくれ』と声を荒げる」「英語や国語の記述式の問題、数学の図形問題の成績が極端に低下する」「朝、登校前に頭痛・吐き気・過呼吸が起こるが、学校を休むと症状が消える」「勉強は病的にやる気が消失するが、ゲームやアニメなど好きなことには取り組める」「成績が悪いのに志望校を偏差値の低い大学に変えようとしない」「成績が悪化したのは親のせいだと言って怒る」などがあげられる。

 受験うつには、勉強の方法や取り組み方を通して心理療法を行い認知のゆがみを治す認知行動療法や、脳の活動が低下している部位に磁気刺激を与えて脳の活動を回復させる磁気刺激療法が効果的だという。受験うつの症状や最新の磁気刺激療法については、本郷赤門前クリニックの吉田たかよし院長の「『受験うつ』からわが子を守る本」(洋泉社)で詳しく解説されているほか、日本メンタルヘルス研究センターが運営するWebサイト「うつ予防ナビ」でも「受験うつ予防ナビ」でさまざまな情報を公開している。

 調査は2015年度に行われたものだが、リオデジャネイロ五輪が開催された2016年はさらに多くの受験生が夜更かし・朝寝坊の生活に陥りやすかったことが考えられ、例年以上に受験うつの発症が多発することが考えられるとして、日本メンタルヘルス研究センターと本郷赤門前クリニックは注意を呼びかけている。

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