警視庁警察官、中学生に自白強要「ろう屋に入れ」

 警視庁の警察官が万引きへの関与を疑われた中学生を取り調べた際、「ろう屋に入れよ」などと自白を強要していたことがわかりました。
 「ごめんなさいって言えるチャンスをあげてるだけなんだぞ、いいか、お前のその発言次第じゃ俺はお前の首をとるぞ、悪いけど」(警察官A)

 響き渡る警察官のどなり声。相手は中学3年生で、高校受験を控えた男子生徒(当時15)でした。

 「高校行かせねぇ。やっぱり行かせねぇよ、お前は。お前、世の中なめすぎだ、お前は。お前は世の中がまだ分かってない」(警察官A)

 東京弁護士会などによりますと、男子生徒はおととし12月、同級生が起こした万引きへの関与を疑われ警視庁高井戸署で取り調べを受けました。生徒はその際、親の勧めでICレコーダーを持ちこみ、やりとりを録音していました。男子生徒は関与を否定しますが・・・

 「てめぇだけなんだよ。おちょくってるのか、お前。お前だけだよ」(警察官A)

 別の警察官も逮捕をちらつかせ自白を強要します。

 「逮捕状持ってくんだぞ、てめぇ、家に。お前らが義務教育だから呼んでやってんだぞ、わざわざ」(警察官B)

 「ぼけ野郎が。ちょろちょろちょろちょろ小出しに言いやがって。ちゃんと言うんだよ、ここまできたら、お前は。分かったか」(警察官A)

 黙秘権の告知をせずに行われた取り調べ。最後は謝罪まで要求します。

 「お前逮捕して、ろう屋に入れよ。じゃあ、人生終わりだからな。てめぇはこれから帰って親にも言って、もう二度としませんから許してくださいって、言わないかぎりは高校行けねぇからな、いいな」(警察官B)

 この男子生徒のほかに別の同級生の少年(当時14)も同様の取り調べを受け、2人は一時、関与を認めたということです。しかし、その後の警視庁の調べで、2人は万引きに関与していなかったことが確認されました。東京弁護士会は黙秘権や供述の自由の侵害があったとして高井戸署長宛てに警告書を提出。警視庁は「不適切な聴取だった」として2人の男子生徒の両親に謝罪しました。

 「当時のことを思い出すと、やはり理不尽なことに対しての怒りがこみ上げてきます。警察にはこういうことが起きないようにやっていただきたい」(男子生徒の父親)

 警視庁は取り調べをした警部補を警務部長注意、もう1人の巡査部長を所属長注意の処分にし、警部補は今年春、退職しました。(10日17:37)