【解説】かぜに似ている、発熱、せき、倦怠感、オミクロン株感染者の症状

【解説】かぜに似ている、発熱、せき、倦怠感、オミクロン株感染者の症状

【解説】かぜに似ている、発熱、せき、倦怠感、オミクロン株感染者の症状

重症化しにくいとも言われる「オミクロン株」。感染者50人の症状を調査をしたところ「発熱」「せき」「全身倦怠感」「のどの痛み」「鼻水」「関節痛」など、確かにかぜの症状似ているようにもみえます。

しかし倉持医師は“普通のかぜと一緒”と軽視してはいけないと警鐘を鳴らします。感染が急拡大するオミクロン株について、いま分かっている事を徹底解説します。

■陽性者急増 異なる戦略の必要性

上村彩子キャスター:

オミクロン株の感染拡大が止まりません。日本国内で初めて確認されたのが空港検疫で11月30日のことでした。ここから累計500人になるまでちょうど1か月(12月30日)。そしてここから、5日間(1月4日)で累計1191人ということで、一気に倍になっています。

新規陽性者のうちオミクロン株が80%以上を占めると公表された沖縄県の新規陽性者数は

1月1日:52人

1月2日:51人

1月3日:130人

1月4日:225人

1月5日:623人

沖縄県ではどんどん増えていて、600人を超えるのは2021年の8月以来4か月ぶりのことです。

他の都道府県でも増えています。1月5日午後6時現在の数字は

東京:390人

大坂:244人

広島:138人

山口:104人

神奈川:93人

100人を超える県が複数出るなど、各都道府県で感染が広がってきてしまっています。

ホラン千秋キャスター:

沖縄もそうなんですが、東京、大阪など各地でかなり急激に増えている状況です。この傾向はこれからもしばらくは続きそうな気配がしますね。

インターパーク倉持呼吸器内科院長 倉持仁医師:

そうですね。多分感染は急速に拡大してくると思いますから、今までとまた異なる戦略をとっていかないといけないと思うんですね。

ホランキャスター:

異なる戦略というのは例えばどんなものなんでしょうか?

倉持医師:

岸田総理は入院だけではなく宿泊・隔離施設や自宅療養も、というようなことをおっしゃったようですが、治療薬などが追いつかなくなる可能性が高いですから、しっかりと宿泊療養をして隔離を徹底するというのが、こういう感染者が多くなる場合には一番有効な方法です。

■症状はかぜに似ている?

井上貴博キャスター:

海外のデータを見てもオミクロン株の感染力というのはデルタ株の3倍〜5倍と言われています。ですのでデルタ株の検査陽性者の波よりもオミクロン株は増えることが想定される中で、どんな症状の違いがあるのでしょうか?

上村キャスター:

WHOの新型コロナ対応責任者が4日、「鼻やのどなどに症状が集中する」と話しました。重い肺炎を引き起こすような他の変異株と違い、重症化しにくい傾向だということです。

症状の違いの背景にはなにがあるのでしょうか?香港大学の研究チームが行ったウイルスの増殖速度をみてみると、気管支の細胞では、オミクロン株の増殖速度はデルタ株の70倍を超えています。気管支の細胞で感染力が強いので鼻やのどなどに症状が集中するということなんです。一方で、肺の細胞で見てみると、オミクロン株の増殖速度はデルタ株の3分の1程度。そのため重症度が低くなっています。

では実際にどのような症状がでるのでしょうか?沖縄県でオミクロン株陽性者50人に調査を行っています。無症状だった方は4%ほどで、ほとんどの方に症状があることがわかります。

<具体的な症状>

発熱:72%

せき:58%

全身倦怠感:50%

のどの痛み:44%

鼻水:36%

関節痛:24%

呼吸困難:6%

具体的に見ると、かぜやインフルエンザなどと同じような症状です。では“オミクロン株の症状はかぜに似ている”と見ていいのでしょうか?WHOの見解ですが「重症化しにくいという証明にはさらに多くのデータが必要」だとして、明言を避けています。さらに「ワクチンの接種率が低い国では脅威になる」と警鐘も鳴らしています。

■オミクロン株を軽視してはいけない

ホランキャスター:

インフルエンザに近いのであれば似たような扱いでいいのではないかという声もあるんですが、倉持さんはどのような意見をお持ちですか?

倉持医師:

“普通の風邪と一緒”という軽視はしてはいけないと思います。まず医療供給体制ですが、インフルエンザとは全く異なって、検査体制も治療薬も足りていないんですね。それからウイルス側の要素もあります。私は20年以上医師をやっていますが、ウイルス性の肺炎というのは片手で数えるぐらいしか見たことがありません。一方、コロナウイルス、特にデルタ株は非常に肺炎を起こしやすいということがわかっています。オミクロンも、もしかするとワクチン未接種者や、高齢者はやはり肺炎を起こすことが起こり得ますので、まだまだ注意をして体制を整えていかなければいけないとおもいます。

井上キャスター:

デルタ株とオミクロン株が混在しているところが厄介だとおっしゃる医療従事者の方が多いんですけど、デルタ株は重症者対策の医療を強化する。オミクロン株は軽症者用の医療を強化する。対策はこの2本の柱で進んでいくということでしょうか?

倉持医師:

その通りなんですが、感染者の数が爆発してしまうと、例えばPCR検査さえできなくなるんですね。保健所の機能もひっ迫し、うまくトリアージュができなくなりますから、肺炎の有無なども検索が困難になります。ですから、やはりいかに絶対数を増やさないかということが非常に大事になってくると思います。

井上キャスター:

保健所を通さずに進めていくということが、ずっと言われていますが、それはなかなか難しいですか?

倉持医師:

投薬は保健所の指示がなくともできるとして5日に県から通達が出されました。ただ、我々のクリニックでも3人分しか薬がなくて、今週11名ぐらい陽性者が出てますから、やはり足りないというのが、現場の実感ですね。(05日18:45)